バーガータイム

ここ数年の環境汚染によって空気中に人体に悪影響えお及ぼすウィルス「マイドゥーム」が流行していた
その猛威はすさまじく各国早急にワクチンに開発に時間をさく毎日なのである
そしてここシカゴのハンバーガーショップ本社「ナクドナルド」でもその対策に追われていた。

ワクチン開発とは別に独自の研究で食品安全を試みる「ナクドナルド」
研究の第一歩としてミクロのナノ世界レベルでのアンチウィルス「バーガー」を開発。
「バーガー」には「マイドゥーム」を自動感知及び自動検疫によりウィルス除去能力を装置させ数多くの実験を繰り返す。

そしてようやく「バーガー」の検疫実験もメドがつきいよいよ主戦場へと運び込まれるのであった。
こうしてミクロのナノ世界ではこの「バーガー」がパン、具などに入り込み猛威を振るう「マイドォーム」退治に
大きな活躍をするであろう・・・・・

ハンバーガーの安全を守るために「バーガー」の無限の活躍が多くの人々の食を守るのであった。


お前は見てはいけないものを見てしまった。
そう言われ振り向いた瞬間に俺は粉を浴びた。

動けない
死ぬのか
呪われたのか
罰なのか
恐ろしい
キモチワルイ
殺したい
殺してくれ

上から何かが落ちてきた。
その後、私はいきたまま血肉を貪られた。
さようなら。
パンの中で私はつぶやいた。

             −バーガータイムー



バーチャファイター

ある日、寝て起きたら体が角張っていた。
鏡を見た時、自分の顔が、四角くなっていて驚愕した。
訳が解らない。
今日は待ちに待った格闘大会の日。
自分の力量がとのほどの物が確かめるための重大な時。
歩いてみると、機械的な音がした。
困惑してる自分を鏡で見ていると、
突然、顔の筋肉が綻んだ。
角張った四角い顔の自分の満面の笑顔を見、不快感を覚えた。
何で自分は笑ったのか。
何で自分は角張っているのか。
解らない。何も自分には解らない。
気持ちの悪い自分の顔から目を背ける。
その時、ふと周囲に空気の流れを感じた。
目を開ける。
自分の目の前にいたのは、同じく角張った人間。
どこからともなく”ROUND 1≠ニ言う声が聞こえる。
まるで、戦えといわんばかりの空気。
俺は急いで戦闘体制をとった。
「READY GO!」
角張った人間の繰り出すパンチに腹を打たれた。
しかし、何故だか痛覚を刺激されなかった。
現実ではない…これは現実ではない。
まるで夢…"仮想現実
そうだ…夢…夢なんだ。
今自分が殴られているのも、ここで戦っているのも
全て夢…現実ではない。目を覚ませ…。
仮想現実の戦いだ。偽の世界での出来事なんだ。

目を覚ませ。


バードウィーク

俺は犯罪者だった。
殺人、強姦、強盗、放火、何でもやり、最後には捕まって裁判にかけられた。
判決は当然死刑だ。
「何故こんなことをするのか?」
そう聞かれたらこう答える「たまたま」だ。
俺は誰かに褒められても、何かをやり遂げても、一度も満足したことはなかった。
自分を満足させてくれる何かを探して、辿り付いたのがたまたま犯罪だったんだ。

俺は電気椅子に座らされ、体を固定された。
人間は死んだらどこにいくんだろうか。
そんな事を考えていると、突然、頭の中に熱湯を注がれたような痛みが走った。
その痛みもすぐに感じなくなり……


俺は光の中で目を覚ました。ここが死後の世界だろうか。
起き上がろうとして、俺は自分の体に起こっている異変に気づいた。
(な、なんだこりゃ)
腕は翼になり、体は毛に覆われ、すぐ隣では雛がピーピーと泣いていた。
……悪事を重ねた人間が死ぬと、動物に生まれ変わるとかいう
ふざけた御伽噺を聞いたことがあったが、本当だったのか。

人間の時の記憶を持ったまま、俺の体は「鳥」になっていたんだ。
(そりゃ俺は山ほど犯罪を犯したけどさ、せめて記憶くらいは消してくれよ。なあ神様)
途方にくれる俺の横で、雛はピーピーと泣き続ける。
(うるさいな)
俺は雛を巣から突き落とした。これで静かになる。
しかしどうするか、鳥の生活なんてつまらんし、もう一度死んでみるかな。
そう思った次の瞬間。俺の全身を電撃のような痛みが走った。
目を開くことが出来ない。痛みで声を上げることも出来ない。
人間だった俺が最後に味わった電気ショックの、何十倍も何百倍も痛かった。
地獄のような苦しみから解放されると、俺の前にはさっき死んだはずの雛がいた。

もう一度突き落とした。同じだ。
今度は俺が飛び降りてみた。痛みの後、俺は雛の前に立っていた。
雛はピーピーと泣き叫び、俺に餌をくれと催促する。
……理解した。
どうやら俺は、この雛を育てないと死ぬことさえ出来ないみたいだ。
やれやれ。それ以外に何も出来ないんじゃ仕方が無い。

俺は慣れない翼を精一杯使って餌を集め、雛に食べさせた。
来る日も来る日も餌を与え続けた。
そうしていく内に、いつの間にか雛たちに愛着が湧くようになってきた。
最初は鳥の生活から解放されるために餌を与えていたのだが、
いつしか、「この雛たちを死なせたくない」
そんな気持ちに変化していった。

そして、俺が鳥になってからちょうど一年。ついに雛の旅立つ日が来た。

それまで自分ひとりじゃ餌も食えなかった雛が、
ゆっくり、ゆっくりと翼を広げ、大空へと羽ばたいていった。
俺の心の中で、なんとも言えない暖かいものが広がっていく。
不思議だ。ここまで満足気な気持ちになるのは生まれて初めてだった。
(人間だった時は、どんなことをしてもこんな気持ちにはなれなかった。
そうか、俺に足りなかったのは…“愛”だったのかもしれないな)

空っぽになった巣を見て、俺はそんな事をぼんやりと考えていた。
と、その時、巣の中が光で満たされた。
目も開けられないほどの眩しい光が収まると、そこには新しい雛が並んでいた。
以前よりも数が増え、またピーピーと泣いている。
(はっ、また育てろっていうのか…分かったよ。
人間だった時の罪滅ぼしだ。いくらでも育ててやるぜ!)
俺は決意も新たに羽ばたいた。


この時の俺はまだ知らなかったんだ。


これが999年も続くなんて。

『―バードウィーク―』


【金田一冬彦 著・野鳥大図鑑、192ページより抜粋】

(前略)
またこの鳥は習性により、ヒナにはある特定の種類の餌しか与えません。
その餌とは、とある熱帯林の奥地に生息し、鱗粉に強い毒性を保有する
蝶の一種です。
その蝶が毒性を保有する期間は、一生のうちごく短い間ですが、その薬理作用は
鳥はおろか人間にも有効なほど強烈です。

鳥のヒナは、それを過剰に摂取することで毒性作用が原因で身体を蝕まれ、
場合によっては死に至ることもあります。
そのとき、死期を悟ったヒナは最後の力を振り絞って親元を離れるために
飛び立ち、誰の目にも届かぬところで、そっと死んでいくのだと
言われています。
(後略)



バイオミラクル ぼくってウパ

目を覚ますと、私は薄暗い所に居た。
さらに、体は拘束され、身動きが取れなくなっている事に気づいた。
「おはよう御座います。」
そして私の目の前には、白衣をまとった薄気味悪い男。
「何がなんだか分からないご様子で…ミセスミナコ」
私の名前を……確かに、何がなんだか分からなかった。
「あなた…誰?」
「私は…そうですね所長。とでも名乗っておきましょうか。
今日は貴方に素晴らしい実験をお見せしようと思いまして、少々手荒でしたがここまでお連れ致しました。」
…実験?
「とても素晴らしい実験です!"生命の奇跡≠ニでも言いましょうか。
特定の条件を満たす被験者に、薬を服用させ、身体の新陳代謝を活性化させ……」
…どうやら私は、その実験を見せられる為に、ここに拉致されたらしい。
「ふざけないでよ。警察を呼ぶわよ!」
「…そんな事はどうでも良いのですよ、ミセスミナコ。所で、貴方はここにいらっしゃる前に何をしていましたか?」
…何って……私。確か家で"私の可愛い赤ちゃん≠寝かしつけている時に一緒になって寝て…。
「…!あの子。私の赤ちゃん!あの子はどこ!?」
「ふん、お見せ致しましょう。」
ふっと目の前が明るくなる……。
「御覧なさい。貴方の可愛い赤ん坊を!」
私の目に入ったのは、子供用かと思われる可愛い装飾がなされた場所。
「う…。」
そして、ブタのぬいぐるみのような物に強烈に殴打されている我が子の姿だった。
「わ、私の子供に何て事を…!」
「実験だと言っているでしょう。あなたのお子さんが薬によって強化され、凶悪なぬいぐるみ共と戦うのです。
素敵ですねぇ……大丈夫ですよ、私の開発した薬の効果は絶大です。生命の奇跡…バイオミラクルですから。」
男の説明は耳に入らなかった。ただ、私は…
「う……ウパ!!ウパ!!!」
力一杯、我が子の名前を叫んだ。

バイオミラクル ぼくってウパ


ハイドライド

ここは妖精の暮らす国フェアリーランド。平和だったこの国に異変が起きようとしていたのでした。
ウィザード「くっくっく・・王宮からこの宝石がなくなれば神話伝説最強の悪魔。大いなるバラリスが目覚めるのだ。」
心ない人間の手によってフェアリーランドを守護する3つの宝石の一つが奪われてしまいました。
バラリス「余を封印から解放したのは貴様か・・何者だ!」
ウィザード「あなたさまを神と崇める者にございます。」
バラリス「ならば余に従え!お前に魔力を授けよう。
フッフッフ・・人間どもめ!再び恐怖と絶望で支配してくれる!」
そこへフェアリーランドのアン王女が現れました。
アン王女「待ちなさい魔王バラリス!フェアリーランドの王女としてあなたの好きにはさせません!」
バラリス「小賢しい!フェアリーランドの王女など目障りだ!我が呪いを受けるがいい!」
バラリスの呪いでアン王女は3匹のフェアリーにされてしまいました。
バラリス「その薄汚いハエを捕まえろ!」
ウィザード「はっ!」
3匹のフェアリーの一匹はウィザードに捕まり残りはどこかへ逃げました。
一方その頃
ジム「そんな・・平和だったフェアリーランドが・・・バラリスめ許さないぞ! 僕がお前を倒してフェアリーランドを復興してやる!」
バラリスの悪行に耐えかねた一人の少年が旅立つのでした。(完) 594 名前:NAME OVER 投稿日:2005/09/19(月) 22:57:10 ???
待て。その情報伝達の速さは何だw
595 名前:ザンギュラを右に 投稿日:2005/09/19(月) 23:03:04 ???
なんでバラリスの名前をジムが既に知ってるんだw


ハイパーオリンピック

「小学生のころ理科の授業で、カエルの足に電極を刺してそれに電気を流すと、
 カエルの足が動くという実験をしたことがあったんですけど、
 オリンピックに出るようなひとの脚に電極を刺して電気を流したら
 筋肉が激しく動いてすごい記録が出るんじゃないでしょうか。
 これって、豆知識になりますよね?」

 本日の"種"
 『ベン(仮名)の足に小刻みに電流を流すと100mを[  ]秒で走る』

 そうしてこの世にまた一つ新しい豆知識が生まれた
 『ベン(仮名)の足に小刻みに電流を流すと100mを[負傷によりリタイア]秒で走る』

「よいこのみんなは、絶対に鉄定規は使わないようにね!」

[ハイパーオリンピック]



オリンピック。
誰もが夢中になる、世界がひとつになるスポーツの祭典だった。
そう、スポーツの祭典だった・・・・・━━━

いつからか全ては数値化され、いつからか選手たちは戦う前から全て予測された結果に沿って
種目が進んでいくことに疲れていた。
視聴者もまた、同じ動き、計算されつくした動きに疲れてしまっていた。
夢中になっているのは、賭け事の好きな国の偉い方だけ・・・・・・・・。

いつからか夢中になる、という言葉はムキになる、という意味を担ったような気がした。

そして日本は精巧なロボットを作ってオリンピックに出場させた。
もちろん国内外問わず秘密事項であったし、動きは人間と見分けがつかなかった。

しかし見てしまったのだ、ロボットをラジコンで動かす操縦者は。

隣国がこぞってコインでボタンをこすっている姿を。

                                ハイパーオリンピック


パイロットウィングス

「私、空が好き。蒼く…澄んだような空が、好き…」
君はそう言っていたね。まるで無邪気な子供のように…
僕にはそのときの君の気持ちが、まるで見えなかったんだ…
病室はまるで色を失ったような世界だったから
君の言う「蒼」が、わからなかったんだ…

「…私、天国に行っても、ずっと貴方のこと…空から見てるから…」
力なく、そう言って、君は逝ってしまった…

―――空へ

僕は君の事を忘れることは出来なかった。
君のところへ行きたかった。何度もそう思った…
けど…最後の一線だけは…越える勇気がなかったんだ
僕はどうしたらいいだろう…?
君のところへ、少しでも近づきたい…
そうやって日々いじけていた時、偶然見つけたんだ…あのクラブを

「高度1万フィート。気候良好。君の初ダイビングとしてはベストだ。…ん?怖いか?」

怖くはない…彼女が近くにいるから
そうだ…今、僕は限りなく彼女の側へいる。それが何よりも嬉しい。
これから、何度も逢いに行くよ…

君のいる

空へ―――

『パイロットウィングス』



ここはとある"スポーツ"クラブの会議室。
テーブルでは二人の男女が議論を重ねていた。

「つまり、洗脳するということなんですね?」
「ああ、そうだ。それしか方法はないだろう」
「でも・・・・そう簡単にいきますかね?」
「なぁに、まずはあのフレンドリーな田中君を
 全面に押し出せば、参加者も安心するだろう」
「まぁ、黒田隊長ったらうまいこと言って〜」
「仕方ないじゃないか、他の者は皆、亡くなってしまったし・・・」
「ええ、まぇ・・・・それもそうですわね」
「ワシも早く彼らを助けたいのだが、人数が少なくては・・・」
「・・・・・・あ、ところで私はどこに配属したらいいのでしょうか?」
「そうだな、君には第2エリアにて参加者の
 軍事養成を頼もう。くれぐれも察知されないようにな、白石君!」
「大丈夫ですよ♪男なんて少し色気を出せばイチコロですよ」

  ガチャ
「黒田タイチョー、ドモ、コニチワ」
「おお、スコット君か。どうだい、ハンググライダーの調子は?」
「トテーモ快調デス。モシ、コレヲマスタースレバ、
 シンシン共ニ、軍人ソノモノニナルデショウ!!!」
「大変よろしい。では・・・・第3エリアで待機しておくれ」
「了解、アイアイサー!」
  バタン
「・・・・スコットも、この作戦に命を捧げるつもりね」
「それは君にとっても同じだろう?」
「ええ・・・・麻薬に立ち向かい、消えてしまった私の兄・・・」
「・・・まぁ、とにかくだな、参加者にはくれぐれも
 "軍事養成"だってことを教えないようにな」
「あとは、スポーツが得意で筋肉質な人が参加してくれるのを
 望むしかありませんね」
「うむ、そうだな。
 では、このポスターを表玄関に貼ってきておくれ」
「了解しました」

  −フライトクラブ 入会案内−

   あなたも今すぐ鳥になって大
  空高く舞ってみませんか。当ク
  ラブでは、各種スカイスポーツ
  を用意して、お待ちしておりま
  す。まずは当クラブで、ライセ
  ンスをとってから・・・・。
   
                パイロットウイングス


パックマン

まるで悪夢だった。悪夢のほうが良かった。紛う事なきそれは現実だった。

男は自分の過去を良く覚えていないが、何者かによって造られてしまったのだと
いう事は覚えていた。そして、自分がかつて人間だった事を
・・・いや、人間だったのか・・・?良くわからない。思考がまとまらない・・・
ただ今の自分のことを考えると絶望する。

(口(くち)・・口、口、口くちくちくちくちくちくちくちくち)

(自分は口だ。全て、なにもかも!あああぁぁぁ・・!)
無駄に開く大きな口から、だらしなく涎がこぼれる。
喋れるわけでもない。呼吸をしているかも自覚できない。
ぱくぱくと開閉する口は、まるで別の生き物のように何かを求めている。
(あ・・あ・・・食いたい・・・くいた・・・くいたぃぃ・・・・)
男の意識は肉体に乗っ取られるかのように、その体型に相応しい行動を求めた

「いけそうですか?」
「そうだな、みてみろ。われわれが与えた餌を豚のように食いだしてる」
「次のフェーズに移行しますか?試験メイズは既に稼動しています。エネミー体も
既に用意されているようです」
「うむ。アドレナリン薬剤食は予定どうり定置のところに。奴がどう利用できるか見ものだ」

白衣の者たちが監視モニター越しに観察し、どこか嘲笑している
だが男にはそんなもの気にしなかった。ただ食いたくて食いたくてたまらなかった。
飽食こそが至福だった。涎と食いカスに塗れた口は、

笑っていた。



誰にも止められない。

そいつは全てを飲み込みながら、

近づいてくる。

もう駄目だ。

ついさっきまでは、

あんなに貧弱だったあいつが

4人でなら殺れる。

そう信じていた。

だけどもう。

全てを飲み込みながら

大切な仲間達を飲み込みながら

もうそこに。

「お母さん」

それが最後の台詞だった。

パワーエサ



お腹が空いたパックマン
お化け屋敷で食べ物発見
見つけた端に食べまくる
それを見かねたお化け達
自分の食料取られて激怒
お化けは黄色追いかける
黄色はそれでも食べ続け
皆で仲良く追いかけっこ

パックマン



ところでおまえら「ピザ強盗」って聞いたことある?
ピザの配達員を装って一般市民のお宅へ伺う職業犯罪者ってな感じなんだけど、
想像すればだいたいどういう手口かは解かるか? で、実をいうと俺も昔はそれをやってたわけ。
あまり楽しい記憶じゃないから人に話したことはほとんど無いんだけど・・・いい機会だし
まあ、ちょっと長くなるかもしれんが聞いてくれよ。
 ________________________________________

その日も俺はいつもの様に配達員を装って、簡単に潜りこめそうな物件を探していた。
ふと、見ると結構な大きさの・・・”迷路みたい”ってよく言うよな、そんな大邸宅を見つけたんだ。
呼び鈴を鳴らし、配達バッグの下にナイフを隠し持ったまま、誰かが出てくるのを待つ。
・・・反応がない、どうやら留守か?・・・まあ、俺にとってはその方が都合がいい。
俺は慣れた手つきで錠を解放すると、静かに建物へ侵入した。
80年代初頭は防犯思想もそんなに育ってなかったから、今から考えると相当楽勝だったぜ。
建物の中はまさにお宝だらけだった。豪華な調度品、無造作に投げ出されたままの宝石類の数々。
こんなに豪勢な生活を送っている主人の顔が見てみたいもんだ、正直ウラヤマスィよな。
俺は我を忘れて、まるでカラスが畑で種や苗をついばむように窃盗をはたらきながら、
そのままどんどん通路の奥へと入りこんでいった・・・。
「・・・!」
ふいに物音が聞こえて我に返る。耳を澄ますと人の話し声も・・・。
俺は息を潜めて音のする部屋へ近づくと、スリガラスの嵌まったドアからゆっくりと室内を覗きこんだ。

「・・・ぁなあ聞いてくれよ、例えばさ、こういうのはどう?」
派手なオレンジ色の上着を羽織った一人(男か?)が軽い口調で話している。
「こないだ食べたピザが食いたいんだよ。だからお金を出しあってまた頼もうよ、みんな好きだろ?」
ピザ屋ならここにいるぜー、へへ。と、頭の中で言ってみる。
「ふざけんな!!どうせまた俺達三人に代金を払わせるつもりなんだろうが、あ゙!!??」
突然、怒鳴り声が響いた。見ると離れたところから顔を真紅に染めて男が立ちあがっている。
「俺は根に持つタイプなんだよ、このぐずが!!」
なんだなんだ、けんかでもしてんのかぁ?
その奥に女?なのだろうか、上から下まで愛らしいピンク色でコーディネートした人影が見える。
「別にいいじゃないピザのカネぐらい、どうせはした金でしょうが。
 あたしも短気な方だけどさー、あんたも相当短気ねぇ。まあ、なんでもいいわぁー・・・アオちゃんはどうする?」
やはり女か。どうやら宝石はこの女の物だろうな、内装もこいつの趣味か?・・・
「うん、俺もピザは好きだけど、今日はいいや。それより、早くこいつら捌こうぜ。」
残る一人の指さしたテーブルの上には・・・・・・拳銃だ・・・それもひとつじゃなく、数種類見える。
こいつらヤク○かよ!?・・・どうりで、豪華な家に住んでるわけだ。まあ、セキュリティはアマアマだがね。
いやそんなことはどうでもいい・・・見つかったら大変なことになるな、早いとこここから抜け出すとしよう。
「カラァーン・・・!!♪」
ドアから離れかけた瞬間、俺の足元から気まずい音が聞こえた。
どうやら俺はナイフを落しちまったらしい・・・。どうする・・・!?
「「「「!?!?!?!?誰だ!?!?!?!?!?」」」」
あちらさんも気づいたようだ、4人同時に叫ぶんじゃねえっての。
迷っている暇はねえ。俺は足音に構わずダッシュでその場を立ち去ろうとした。
まいったよ、丸腰になっちまった。・・・え?それで盗品は置いてきたのかって?
さすがにそれは譲れねーな、当然持ち帰るさ。
それどころか走りながら手に取れる物は全部懐に入れていったぐらいだ。
しかし当然やつらも追いかけてくるだろう・・・ほら来たぜ。気配を感じて後ろを一瞥する。

と、さて、ここから先がちょっと変な話(まあ、一般人にとっちゃあ全部嘘くさい話だな)なんだが・・・
やつら、走って追いかけてくるんだけど、俺と違って足音がしねえんだよ・・・つまり・・・なんだ、
足が・・・無いんだよな・・・。幽霊か?モンスターかっての・・・!?
それから先はもう、とにかく必死で走り回った記憶しか無いね・・・
いや、だってマジで怖えーんだもん・・・!!!
 ________________________________________

さすがに、人外と鬼ごっことは・・・ 未だに俺にも理解できない出来事だったよ。
まあ、あまり深く考えても仕方がねえし、ピザでも頼んで、まったりレゲーでも遊ぼうぜ・・・・・・

                                           ./ ̄\
                                           |  <◯ o o o
                                           .\_/


あいつが、またピザ屋を荒らしたらしい。

古館伊知郎は「いつもの事じゃないか」と言いたげな表情と抑揚で、
その旨を伝えるニュース原稿を読み上げている。

俺の隣で、彼女が「いつもの事じゃない」と言った。

それにつられて、俺も思わず「いつもの事だよな」と言ってしまった。

そう、世界中の誰もがそう思ってるんだ。
「今さら何を言うんだ。あいつは妖怪みたいな悪食野郎だ」って。



ハットリス

「お前の家、本当に帽子が多いな、…んで、俺にやってほしいバイトってのはなんだ?」
「ああ、この部屋の帽子を全部片付けて欲しいんだ。」
「はぁ?全部?」
「まぁ全部は無理だろうから、ある程度で構わん。俺が開発した"帽子消滅マシーン≠使えば難しいことじゃないから大丈夫だ。面倒だけど。」
「帽子消滅マシーン?」
「一見普通の帽子を置いておく柱に見えるが、同じ種類の帽子を5つ重ねると分子レベルの…って小難しい話はお前向きじゃないな。」
「お前今俺を馬鹿にしただろ?」
「…気にするな。俺の仕事柄、帽子が増えて増えて困るんだ。20組位消したらバイト代やるから、頑張れよ。」
「ったく、どんな仕事だよ。いちいちこんな面倒な事しなくても、いらねー帽子全部燃やせばいいじゃん。」
「このマシーンはな、消滅させた帽子の原子を有機物として利用できて、地球にやさしいんだ。燃やすなんて乱暴な事、俺には出来ないね。」
「へー。」
「あ、そうそう言い忘れた。このマシーンはある程度帽子が重なると重さに耐えられず故障しちまうんだ。壊したらただじゃおかねーぞ。」
「…お前、俺が今月金に困ってるって知ってこんな無理難題押し付けてるな。」
「バレた?」
「ったく、やりゃーいいんだろ。やりゃー。」
「ほい、じゃぁこれ帽子。」
「はいはい…あのー、すいません。」
「何かね?」
「この帽子…二つ付いてるんですけど。」
「一個一個積んじゃ面白みないじゃん。失敗のリスクを積んでこそ楽しいんじゃないか。」
「ああーもう!腹立つなこのサディストめ。燃やしてやる!絶対やりきってみせるからな!!」


バトルシティ

何とかこの市街地まで逃げ延びる事ができた。
この長い戦いで総大将殿がまで生き延びている事は奇跡に近い。
事実、我が軍は占領区を追いやられ、本拠地を制覇され、殺られた味方は数がしれない。
「死ぬまで……戦ぇ…。」
…生きていると言っても、総大将はもはや虫の息だった。
砲弾でもげた片足からは蛆が湧き、全身に巻かれた包帯から異臭を漂わせている。
満身創痍なのは総大将殿だけではなく、生き延びた兵士達でまともに動けるのは、 私を含めて数名のみ。
…敗北は決定的だった。
「…死ぬまで……戦ぅのだ…。」
うわごとのように呟く総大将殿。
(戦争はもう終わったのです。我々は負けたのです。)
軍人として言ってはいけない言葉が頭をよぎる。
これはいかんと、私は必死に気を紛らわせようとした。様々な言葉が頭を駆け巡る。
 我が軍の敗北の原因は何か。
 この戦いの意味は何だったのか。
 如何にして自決するか。
 家族…………
「オ、オクマン大尉殿!敵です!敵装甲車部隊が…!」
部下が悲鳴にも近い声を挙げる。
…やはり来たか。敵にしてみれば、いかに虫の息とはいえ、敵の総大将は生きている。
いかに本拠地を制圧したとは言え、敵の総大将を捕まえるか、死を確認するまでは終われない。
…冗談じゃない。ここまで生き延びたのに死ぬのか?…冗談じゃないぞ!
「敵機の数は?」
「レ、レーダーの状態がわ、悪く、ううううまくうつりませんが………10機以じょ」
「落ち着け。我が軍の戦車は何機だ?」
「……………まともに動くのは…い、一機かと。」
「分かった。私がでる。貴様と動ける者はここの守りを固めろ。レンガでも何でもいい。総大将殿をお守りするのだ。」
今更総大将などどうでも良い気がするが、腐っても私は軍人である。
言い終わるか終わらないかのうちに、私は待機中の我が軍唯一の戦車へと向かった。
絶対に死ぬものか。
「死ぬ……たたか……。」
                        バトルシティ


背後にそびえるフューラーブンカーにはいくつもの鍵十字が静かにはためき、
そのエントランスにはシンボルたる鷲を模した紋章が刻まれている。
瓦礫の廃墟と化した街路は硝煙と砂埃で暗く霞み、
時折隙間から漏れ聞こえるのは悲痛な男女の叫び。

緑の輝きに満ちたパリ。砂塵と陽炎に揺らめくトブルク。
魂まで凍てつくスターリングラード。そして今は栄光と屈辱のベルリン。
精強を謳われた我ら装甲師団も、いまや各所でその無残な残骸を晒す。
既に国家も指揮官も、戦友も亡い。
残されたのは、戦車戦エースとして受領した重戦車のみ。
しかし守るべきものは、全て失った。

ふと後ろを振り返ると、工兵がスコップ片手にべトンでバリケードの構築を始めている。
必死の形相だ。
もはや手遅れだというのに。いったい何を守ろうというか。
無感動に見ていると、突然の破砕音と共にそれが吹き飛んだ。瓦礫と屍。
四辻から無造作に現れるロシア戦車。畜生この野郎。

ハッチに身を躍らせ、ヘッドセットに向けて指示を飛ばす。
マイバッハV12が唸りを上げ、88mm砲が角度をつける。
そう、我々が守りたかったものは・・・

いいさ、この戦争の勝利と大義は貴様らにくれてやる。
だが、誇り高き装甲師団の名誉だけは我らのもの!最後の一両まで壁となりて立ちはだかる!
われぞパンツァー・レーア見参、鋼鉄の軍馬に跨れり!



バブルボブル

私は飢えていた
飢えから逃れるために食べた、食べ続けた
食べて、食べて、食べ尽くした
全ての財産は食事に消えていった
でも腹は満たされない
だから食べた、食べ続けた
財産を失った私は人を襲い金を、食料を得た
そして食べた、食べ続けた
食べ続けている最中ちらりと目を上げた
そこには鏡があり鏡の中には貪り続けるモノが居た
モノ…私は既に人の姿をしては居なかった
外道な行いをする私を神が罰したのだろう
だがそんなことは私には関係ないこの飢えを満たす以外には興味は無かった
この異形の身体になって気がついたことは泡が吐けるという事だ
糞ッ、火でも吐ければ食料の調達が楽になるのに…
だがある日気が付いた、誰かを閉じ込めた泡を割ると
中に入っていた奴が食べ物になると
そしてたまに周りを飛んでいた中身の無い泡も食べ物になると
これに気付き食べ物の調達も楽になった
死体も残らず楽に食べ物を手に入れれる
そして食べた、食べ続けた
でも満たされない
そしてある日全てを食べ尽くし顔を上げた
あたりは見たことも無い場所だった
ゼンマイ仕掛けのおもちゃみたいな奴が私に向かってくる
私は落ち着いて泡を吐いたそしていつものように割った

何だ、いつも通りだ
私は食べ始めた
もとはおもちゃであったであろうモノとあたりに散らばるさくらんぼを
食べ続ける間に何かが聞こえてきた
音の主は私にそっくりな怪物だった
違うのは私は緑、相手は青くらいなものだった
私をちらりと一瞥した後に再び食べ始めた
気が付けば先程とは違う場所に居た
そこでもおもちゃが襲い掛かってきた
今度は青いのが泡に包み割った
そして無心に食べ始めた
私も飢えを満たす為食べ始めた
どうやら青いのは敵ではないようだ
私が食べるのをちらりと見たようだが特に気にした様子は無い
お互い同じ身の上というわけか
まぁいい、この飢えから逃れられるのかもしれないのなら
この化け物と手を組むのも悪くないかもしれないな

     -バブル ボブル-


バベルの塔

「まったく、何を考えてこんな建造物を造ったんだ!」
私はその建造物について毒づいた。
まったくもって理不尽な、謎の円筒形の建造物。
足場もろくになく、壁から伸びるツタにしがみつきながら、外壁を殴りつける。

巨大な円筒形をしたソレの内部は、非常に不安定な足場しかなかった。
内部に渡された数本の梁の様な、横に渡された柱の様な物体と、
それ同士を結ぶ梯子、後は自分が手にしているツタ位であろうか?
あとは、足場と呼ぶにはあまりにも不安定な形で組みあがっているブロック…
恐らくは外壁を作った際に余った物、もしくは崩れた外壁だろうか?
それが内部に散乱している。

「恐らくは造るだけで満足してしまったか、もしくは未完成のままなのか?
 これはこの建造物の本来の姿ではないのだろうな…」
そのような事を考えながら、そのツタを上るが、その先に有る光景も、
今までと代わり映えはしない。
それどころか、手近な所に足場は無いようだった。
仕方がない、これに登るしかないか…
崩れ落ちた外壁のブロックによじ登るろうとした私が見たのは、
崩れ落ちてくる外壁の破片…いや、作為的に落とされた破片だった。
その向こうでこちらを睨み付ける、異形の姿が微かに見えた。

「かつてはイシュタルの加護のあった土地…魔王の住む塔…
 天上を目指した塔…それは発見できなかったのではない…
 発見した者は、ここで殺されていたのだ……」
その時、私は何かを悟った気がした…そして私はこの世から消えた。

バベルの塔



バルーンファイト

バルーンの形を見てください、何かに似てませんか?これは精子を拡大したものです。
精子にはいくつか種類があると聞きます。バルーン二つに人が乗っかってるという図は
遺伝子情報を持つ精子=バルーンとこれを守る精子=人という物を擬似的に表現したものと考えられます。
敵のバルーンを割るというのは、他の遺伝子情報を持つ精子を殺すという行為でしょう。
下にある池に落ちると主人公が死んでしまう事から、酸性の膣を表しています。
その中からでてくる巨大魚はおそらく、白血球かなにかでしょう。
つまり、バルーンファイトというゲームは。
射精から受精までの道程を子供でも受けいれらる形で表現したものです。



遠い未来の地球。いつしか高度な文明を失った人類は石器時代へと逆戻りし、静かに
その時をすごしていた…。しかし、そこに突然、異星人たちが侵略をはじめてきた。
彼らはモスキートと呼ばれ背中に”バルーン”を背負い空を自由に移動しまた攻撃し始めた。
彼らによって数多くの都市を破壊された。空を埋め尽くす無数のモスキート達。
航空技術の無い人類はなすすべも無く、このまま滅亡してしまうかに思えた。
だがここにモスキートのバルーンを奪い戦う者達が現れた。
圧倒的な戦力の前に絶望的な戦いをつづける彼らの戦いぶりを人々はバルーンファイト
と呼んだ。彼らは今日も戦う、空を取り戻すために…。



バルーンファイト。それは恐らく、私の知る限り史上最大の、命をかけたスポーツだ。
選手は厚着をし、風船形のブースターをつけて空を飛び、相手の風船をたたき割る。
実に簡単なスポーツだ。だが、命を賭けるという面においては、これほど凄まじい物はないだろう。
まず風船が割られてしまうと、その選手は落ちる。そう”落ちる”のだ。地面に、真っ逆さまに。
そしてそのまま・・・というわけだ。
失敗すれば死。だが成功すれば莫大な賞金が手に入る。人々はそれに狂い、競い、文字通り”命を賭ける”

私もバルーンファイトの選手に選ばれた。私も観客を熱狂させる、一人のモノとして扱われるでろう。
それが物なのか、者なのか、もうこのスポーツでは分からない。
そして、私は人の命が次々と散っていくのを、もはや狂乱の如く見つめる観客・・・人間達に、嫌気がさしていた。
人間は万年を超える進化をしたというのに、結果はこれなのか?

ああ、私の出番が来る。万年を超える進化をした結果がこれなのかどうか分からない。
だが私は、バルーンファイトというスポーツに熱狂する、一人の人間としての進化を遂げてしまった。
もうこの興奮から逃れられない。愚かというのが分かっていても逃れられない。
それはバルーンファイトをしている、バルーンファイトを見ている人間達全てが分かっている事だ。
だが逃れられない。逃げられないのだ。

私は死ぬかもしれない。いや、バルーンファイトに出ている以上、いつかは死ぬ。
だが、私の死をキッカケに、人間が自らの愚かさに気づいてくれるなら、どんなに素晴らしいことか。どんなに
願うことか。どんなに、望ましいことか。
私はそのわずかな希望を胸に、今飛び立つ。
人の進化の執着地点を見れないのが、残念だ・・・



今は有名となった冒険家『レイヤー』。
意外にもそれが二人のチームであることは知られてはいない。
教授と助手。
教授の名前はワンプ。助手の名前はチルス。
風船を片手にさまざまな島を回ってきた。

今度の冒険はとある島。
そこに島があることは判っている。
だけど、船で近づけば巨大な魚に丸呑みにされ、飛行機で近づけば雷で墜落。

だから風船持ってやってきた。
低空飛行でやってきた。

島に着けば人だかり。
2人はたちまち人気者。
誰もが優しく迎えてくれた。
風船についても教えてあげた。

2人は有る青年と仲良くなった。
島の酋長の息子と仲良くなった。

2人は知る。
この島の秘宝を。
不思議な力を持つ石を。
どんな病気でも治してしまう石を。

けれど、その石は持ち出してはいけないと言われている。
この島が滅ぶから。
青年ルーはそう言った。
真面目な顔でそういった。

チルスには病気の娘がいた。
だから、石を勝手に持ち出した。
泣きながら持ち出した。

すると皆が追いかける。
恐ろしいカオで追いかけてくる。

ワンプとチルスはこの島から逃げなきゃならなくなった。
2人は風船持って逃げ出した。
すると、彼らも風船持って追いかけてきた。

逃げるために2人は追いかけてくる島の人の風船を割る。
本気じゃないから死なないはず。
落ちた人を軽く殴って逃げてゆく。

何度繰り返したか判らない。
もう判らない。
でも、2人は逃げ延びた。
島の外へと逃げ延びた。

すると、島が沈んでゆく。
皆を乗せて沈んでゆく。
後ろを見ないようにして。
2人は故郷へと帰った。

故郷に帰ったら2人は有名人。
チルスの娘の病気も治った。
治らないはずの病気が治った。
2人は英雄。全てのメディアがそう騒ぐ。
王様と握手も出来た。
でも、ワンプはずっと暗いカオ。

だって、自分のせいで…あの人達は。。。
そう思っていたから。
罪の意識が消えなかったから。

いつのことか判らない。
ワンプは飛んでいった。
無線を持って飛んでいった。
チルスを置いて一人だけで。

あの島の人がもしかしたら生きてるかもしれない。
まだ、間に合うかもしれない。
そう思ったから。

残された無線機から。
チルスは聞いた。

海の上に小さなビンがあったんだって。中に手紙が入ってたんだって。
ルーが一生懸命かいたたどたどしい文字。
こう書いてあった。
「いつかこうなるとわかっていたから。泣くな。お前は悪くない。お前は正しい。泣くな。」
ワンプは泣いた。
その直後に落雷の音。
ワンプは死んだ?それとも魚に飲まれたの?
わからないからチルスも追いかけていった。
そして、2人とも、もどっては、こなかった、。

娘は皆を忘れない。
今でも風船を持ってるって話だ。
この娘もちょっとした騒ぎを起こす、そしてちょっと有名になる。
でもそれはまたいつか別の機会に話そうね?

                                    「バルーンファイト」 =失われた心と夢、けれどそれは未来への鍵=



私は地方で小さな会社の社長をしている…。しかし、長引く不況の煽りを受け、社は倒産寸前。
十数人の社員の給料ですら支払えないほどの状況だ。
そして、私は危険だと知りながら手を出さざるを得なくなってしまったのだ。
"闇金融≠ノ。
私は今、大都市の片隅にひっそりと立つビル内の、暗い事務所の中で、
薄気味の悪い男に対し、地に頭をつけ頼み込んでいた。
「お願い致します、何卒ご融資を!」
「…我が社の調査から、貴方に支払能力が無いと判断されました。ご融資の話は無かった事に。」
丁寧な口調で下される無情な裁断。私は地に頭をつけたまま動けなくなってしまった。
予期できた事とは言え、その言葉はショックだった。頭の中が真っ白になっていく。
「ただし。」
少し間を置いてからの男の言葉。私はハッと顔を上げる。男は下卑た笑みを浮かべていた。
言葉に間があったのは、私がショックを受けている様子を楽しむ為だったのだろう。
が、今の私にそんな事を気にしている余裕は無い。
「ただし…何でしょうか?」
「融資は出来ませんが。貴方が"ある事に協力≠オて下さったら、それに応じた報酬をお支払い致します。
…貴方の協力次第では、融資に希望した以上の金額が貴方の会社に送られますよ。」
何千万という過酷な負債の苦味を味わい続けた私にとって、その言葉は甘美だった。何を食しても得難い甘味。
しかし、冷静に考えると。これは甘すぎる。こんな美味い話があるのか?とてもじゃないが信用できる話ではない。
男は、そんな私の心中を察したのか、事務所の奥へ。私を案内した。

事務所の奥で私を迎えたのは、ビルの外観からは全く想像できない光景だった。
薄暗いが、とてつもなく広い"プール£空にはまるで星のように輝く電灯が吊るされている。
「あの…ここで何をすれば?」
男は私の言葉を無視し、怪しげな機械を操作していた。
…ここで一体何を。
「こちらの準備は出来ました。」
そう言って男は、救命具の様なものを私に手渡した。まるで訳が分からない。
「説明しましょう。貴方がこれから何をやればいいのかを。」
男は説明をはじめた。
「貴方には、その服を着てもらいます。その服は特殊な装置が備え付けられていて、"空を飛ぶ事が出来る≠フです。
その服を使って、貴方にこのプール内を飛行して頂き、このヘルメットの先端についた"針≠ナある物を割ってもらいます。」
男は私にヘルメットを渡し、服を着るように促した。
こんな服で本当に空が飛べるのか疑わしいが、男の指示に従わないことには私に明日は無い。
服を着た私に、男は"服の横から出ている紐を引っ張れ≠ニ指示した。
そして、言われた通り、紐を引っ張ると、背中から何かが飛び出した。
「……風船?」
私の背中から飛び出したのは"風船≠セった。空を飛ぶための特殊な装置がこの風船だとでも言うのか?
「疑わしいですか?安心して下さい。その風船は特殊な素材でできており、中に特殊なガスが入っています。
それと、背中から出ているのは風船だけではありません。空を飛ぶための"羽≠熄oているのです。
両肩を動かせば羽も動きますので、それで空を飛んでください。」
言われてみれば、体が軽くなった感じがしていた。試しに両肩を動かすと…何と私の体が宙に浮いた!
これは素晴らしい…素晴らしいぞ!
「貴方はそれでこのプール内を飛び、"風船≠割るのです。…"死ぬまでね=v
……!
「死ぬまで…?」
「あ、安心して下さい。死ぬまでと言っても何年と飛んで頂く訳ではありませんよ、ほんの数秒か数分で向こう側に逝けますから。」
「…どういう事だ?」
「このプールには、少し特殊な生き物を住まわせていましてね…。肉食の巨大魚です。
本来は深海に住む生き物なんですが、我が社が総力をあげてこのプールまで連れてきました。
中々環境適応能力が高く。こんなケチなプールでも元気に暮らしてますよ。…数人の人間が餌になりましたが。
今日の為に、巨大魚には"一切♂aを与えていません。海面に近付いただけでも…クククッ。」
男の下卑た笑いに、背筋から血の気が引くのを感じた。
「それと、プールの上にいくつも電灯がありますよね?あれには高圧電流が流れています。
高圧と言っても、人の命を奪うほどのではありません。しかし、風船はどうでしょうかね?…ククッ」
話が上手過ぎると思った。
「や、止め、止めさせて下さい。……い、い命を賭けるなんて…。」
「命を賭ける?ふざけないでください。貴方には確実に"死んで貰います
考えても見てください。借金地獄で、金銭も借りられないような貴方に何故ノーリスク大金を渡せますか?命を代償にして頂くのも当然の事。
…世の中には、不思議な方々がいましてね。"人の死に様≠撮った物を欲しがる人が居るんですよ。
貴方の死に様はビデオ、DVDというメディアに姿を変え、その方々に送られるのです。
そして、貴方の死に様に相応の報酬を、私どもが"貴方の会社=拷ニ族≠ヨと送るのです。勿論、報酬はメディアの売上からです。」
私が…死ぬ?
「死ぬ…?死ななければならないのですか?」
「当然です。どうせここで金が貰えなかったら首を括るしか道がないのでしょう?
貴方が死ぬ。たったそれだけで、貴方の会社の人たち。貴方の家族の方々が助かるのです。何を迷っているのですか?」
…男の言う通りだった。

私が了承すると。事務所から数人の男たちがやってきて、プールの上に風船を設置しだした。
「点数一点につき一万円。時間が立つ毎に点数は数十点の単位で加算され、風船をひとつ割る毎に数百点もの点数…。」
男の説明は耳に入らなかった。プールは"勾玉≠フような形をしており、
一定距離直進したあとは、円形のプールを永延と回り続け、後戻りは許されない。
確実な死が迫っている。が、私はもう引き下がる訳には…。
「以上です。」
説明を終えた男は、また笑みを浮かべた。
下衆が…。
…私はもう、生きて家族の顔、会社の皆の顔を見る事はできないのだな。
だが、元はと言えば、私の力量不足が原因で、皆を苦しめている。
その尻拭いは…私がする。
覚悟はすでに決まっている。
「さぁ、はじめましょう。」

バルーントリップ



「もう…ダメなのか…」
完全に誤算だった。
空を飛べれば後はどうとでもなる。
そんな甘い考えを吹き飛ばしたのは、いわゆる自然の驚異って奴だ。
吹き付ける暴風、轟く雷鳴。予想外の強敵の前に、
俺の意志は崩れ去ろうとしていた…。

「いつかあの大空を飛んで、誰も知らない所へ…」
それが俺の夢だった。そのために人生の殆どを費やして来た。
俺の周りの奴等は、そんな俺をいつもせせら笑っていた。
「空を飛ぶ?ガキのたわごとだろ?」
「せいぜい落下死するのがいいとこだな」
「うまく鳥にでも生まれ変われば、夢がかなうんじゃないか?」
奴等を見返してやる。俺はさらに研究に没頭していった。
そして…『それ』はついに完成した。俺は、大空を手に入れたんだ…。

そうだ!せっかく掴んだ夢をここで手放すわけにはいかない!
どんな嵐も!巨大な雷雲も!俺を止める事などできない!
そして、俺は飛び続けてやる!世界の果てまでも!
この背中に、
二つの風船が、ある限り!!

『BALOON FIGHT』より ―BALOON TRIP―



「近藤先生ったら、なに考えてるんですか?
 こんなもの、学校の教材には相応しくないと思うのですが」
「いや、いいんです。これこそが私にとって理想の教材なのです」
「中学の保健体育ですよ?別に・・・・教科書で充分でしょう?」
「いえ、いいんです」

ここはどうやら、中学校の職員室のようですね。
近藤先生は保健体育を担当している男性教諭(39)で、
その横では、彼の教育方針に文句を言っている白衣の女性・・・・
どうやら、保健室の先生(27)はかなり怒っている様子。

「あの、ですから・・・・なぜこんなゲームを学校で遊ばせるんですか?」
「遊ばせるのではないんです。私が操作して子供たちに見せる・・・
 つまりは、プレゼンテーションの一種ですよ」
「はぁ・・・・そうですか。なら、それはそれで認めます。
 けど、どういうことですか?これでしっかりとした
 性教育が受けられると思っているのですか?」
「もちろん、自信はあります。なにせ私が提案者ですから」
「じゃあまずお聞きしますけど、この風船を持ったキャラは
 何を示しているのですか?」
「ああ、それは・・・・言っていいんですか?ずばり精子ですよ」
「はぁ・・・・精子です、か・・・・って、なんとストレートな!」
「ほら、よく見ると風船が精子みたいな形をしていますね?
 そいつが割れると精子は死ぬことになります」
「・・・私は保健室のプロだから、別に精子とかチ○コとか
 言われても平気ですけどね、まだいくつか疑問はあるんですよ」
「なら、続けてどうぞ」
「画面に出てくるカミナリなどは何を示していますか?」
「これは・・・・精子を殺す細菌とでも思ってください」
「はぁ・・・・じゃあ、なぜ精子が精子を撃ち落とすのですか?」
「それは単純ですよ、どの精子が一番強いのかを決めるためです」
「・・・・はぁ、そうですか。でも近藤先生、最後にひとつだけ
 大きな疑問があるのですが!」
「水面にいる、魚のことでしょう?」
「そう、それ!こいつは何を意味するの!?」
「女のジェラシー」
「・・・は!?」
「だから、この魚は女のジェラシーを具現化したものです」
「・・・(なんだそれ)」
「ああ、すみませんね。私まだこの画面全体については
 説明していませんでした。あのですね、私が今度の授業で
 教えるのは”妊娠しない不倫の方法”なんです。
 つまり、この画面はコンドームの中の世界なのです」
「あ、そ、そうですか。だとしたらジェラシーってのは・・・」
「ほら、よく不倫のもつれを解決するために
 コンドームに穴をあけて、それを渡してくる女性がいるでしょう?」
「・・・・・はぁ(なんだそりゃ)」
「つまり、魚に食われた風船君は不倫失敗というわけですよ。
 つまり、破れたコンドームの先はもちろん、アソコですよね。
 元気のいい精子だったら、とても大変です」
「それを、中学生に教えるんですね・・・・(何考えてんだコイツ)」
「いいじゃないですか、善は急げですよ。
 あ、すみません私そろそろ出かけないといけませんので」
「え、まだ夕方の5時ですよ。野球部はいいんですか?」
「いえ、ちょっと知り合いの弁護士に会いに・・・・」
「あ、そうですか。なら仕方ないですね。ではお気をつけて」

(そういえば、風の噂で近藤先生は離婚協議中だとか・・・
 え、ってことはまさか、これって・・・・反面教師?)

            バルーンファイト 〜近藤無念編〜


千葉県習志野市に住む鈴木さん(仮名)は近所の子供たちの間では
「風船おじさん」と呼ばれていた
ある日の夜おじさんはいつもの様に風船で遊覧飛行を楽しんでいたのだが
風に流されて習志野演習場上空へと飛ばされてしまった
危うし!僕等の風船おじさん
こうして、おじさんを某国工作員と誤認した空挺団との間で
壮絶な戦いが繰り広げられる事になったのだった



バレーボール

「いやーようこそいらっしゃいました。市長自らわざわざこの学校へいらっしゃるとは。」
「ん。聞いた話によると、この学校には強い部活があるとか。市長として知っておくべきだと思いましてな。」
「そうですかそうですか、強い部活と言えば"アレ≠ナございましょう。ささ、こちらになります。」
「うむ。」

「…えっと。校長先生、この部活は一体何部なんでしょうかね?」
「はい、"バレー部≠ナす。」
「あ、なるほど"バレエ部≠ナすか。…どおりで皆、良く腰を動かすと思った。整った動きも美しい。」
「…あ、違います違います"バレーボール部≠ナすよ。」
「バレー"ボール=Hいやしかし、この動きはバレーボールにしては…」
「市長、失礼ながらあまりバレーボールについてお詳しくなさらないみたいですね。」
「…と言いますと?」
「近年バレーボールでは、このようにチームのシンクロを高めるための"ダンス≠取り入れているのです。」
「ほう…ダンスを。」
「ええ。我が校のバレー部は、このシンクロの高さから"全国大会の代表≠ノ選ばれたのですよ。」
「ほお、…それは素晴らしい。」
「ただ、同調のあまり、チーム全員が全く同じ動きをする事もしばしばでして。時々それが原因で失点する事も御座います。」
「なるほどの…しかし、いくらチームの…シンクロだかを高める為とは言え、"髪型≠ワで全員同じにしなくても。」
「はは。この訓練は我々教師陣が強制した事ではなく、生徒たち自らやりたいと言ってやった事なんですよ。」
「ほう…」
「生徒たち自らどんどん強くなっていくので、コーチ兼任の教師はあそこでボーッと座ってるだけです。」
「なるほどなるほど。いや、今日は非常に素晴らしい物を見せて頂きました。」
「恐縮です。」
「…ところで、このバレー部、”女子部員≠オか居ないのですかね?」
「いやはや…男子部員も居ることには居ますが…。」
「何か…問題でもあるんですか?」
「いいえ、男子部員は別館を与えられるほどの実力で、全国代表に選ばれるほど"シンクロ≠持っています。」
「では、何故?」
「…あまり大声では言えませんが。"男子のダンス≠ヘ…見れたものじゃないかと…。ご覧になられますか?」
「………いや、遠慮しておくよ。」


バンゲリングベイ

バンゲリング帝国が全世界に宣戦布告を宣言してから早一ヶ月。
世界征服をたくらむ帝国の前に、各国の防衛軍は次々と討ち取られていた。
帝国の野望が成就するのも時間の問題と思われていた時、国連の情報機関が
ついに帝国の弱点を発見した。それによると定刻の軍事施設の90%以上が
一カ所に集中しており、それが湾岸地帯にあることと、帝国の海上警備に穴があって
湾岸地帯に接近することが困難ではないことが報告された。
この報告を受けた国連は直ちに秘密の会合を開き、特殊部隊を送ることを決定した。

「…なぁ、副長」
「どうされました、艦長?」
「ずっと疑問に思っていることがあるんだよ」

目標の海域へ向かう空母のブリッジで、艦長は隣にいた副長に話しかけた。
周囲には誰もいないことを確認した上でのことだった。

「知っていたか? この船には武装がない」
「………は? 何ですと?」
「だから、たった1機のヘリを除いて、戦闘機から機銃に至るまで何もないんだ」
「……………ええ〜〜(どすっ)ぐはげほごほ………」
「しっ! 声が大きい!」
「…げほ…じ、じづれいじまじだ…」
「で、だ。何でこうなったのか考えていたんだが…」
「…何でですか?」
「副長、君は参謀本部の忘年会で腹芸をやったそうだな?」
「ええ、あれは若手に大受けでした。後で上官に怒られましたが」
「私は作戦司令部の受付に飾ってあった壺をはずみで壊してしまった」
「…まさか…」
「操舵長は女性問題で週刊誌に取り上げられ、機関長は裏の世界と黒い付き合いが
 あると聞いている。他にもいろいろあるぞ」
「………」
「そこで私は一つの結論にたどり着いた。つまり今回の作戦は、作戦の名を借りた
 左遷なんだと。ほら、『さくせん』から『く』を抜いたら『させん』になるしな」
「………そ…そんな………」
「そういえば、この船の艦橋部分は櫟で作られているんだってな。全く良い趣味だよ」
「…そんなことが…あって…ぃぃんですくぁ(がすっ)」
「だから静かにしろって…」

武器がない。そんなことがいつまでも隠し通せるはずもなく、船内は一時パニックに
陥ったが、その頃には敵の勢力範囲内に入ってしまっていたため引き返すことも出来なかった。

あちこちに穴を開け、場所によっては煙を噴きながらも任務を達成して帰還した空母を
人々は熱狂的に出迎えた。甲板に上がって出迎えや声援に答えていた乗務員を、マスコミは
「困難な任務を達成した充実感にあふれていた」と表現した。

バンゲリングベイ 「艦長の憂鬱」


B-WINGS

「今日はどれにしようかな?」
自慢のスキンコレクションを物色する、「ベッド上のカリスマ」と呼ばれる男・加藤鷹。
彼は、相手の好みよりもその日の気分で身につけるスキンを決めていた。
「今日の相手は…川奈まり子か。久々にこいつを着けていくか」
スキンボックスの中から、一際ごつい鉄アレイ付きスキンを取り出しそれを身につける鷹。
激しい腰のグラインドで、鉄アレイをブンブン振り回しながら現場に向かうのだった。

今日のまり子の衣裳は、定番の看護婦服での半裸姿。たまに蜘蛛やカエルの衣裳もあり驚かされるが、やはりナース系が一番だ。
「そんなの着けてちゃ嫌。…生で頂戴」
必死にスキンをはがしにかかるまり子。
「相変わらず激しいねぇ。なら、深くいくぜ?」
剥き身になった自分自身を、深く沈めてはまた浮き上がらせる鷹。
絶妙なテクで心のバリアを取り除き、彼女の最深部に辿り着く鷹。
「逝く〜っ!」
激しく明滅するまり子。

だが鷹にとっては一つのステージをクリアしたに過ぎない。
彼はまた自慢のスキンコレクションを物色し、次のベッドに向けて飛び立つのだった。


*****<厳秘>通信記録;BW-3/TRN;第0023658<厳秘>*****              
#こちらB-WING、航空輸送隊応答せよ。そのぶら下げているクソはなんだ
#こちら空輸隊感度良好。クソじゃないです、追加武装『J』型です。対物モニターの不調ですか
#見えてるから訊いてんだこのド阿呆。俺の可愛い戦闘機に野砲なんぞつけてどうする気だ貴様
#いえ野砲じゃないです、重力波誘導式弾道・・・
#煩ぇ、技術屋のイカれた妄想に付き合う趣味は無ぇよ。俺を殺す気かボケナス
#でも、参謀部からはこの宙域のターゲットは・・・
#しつけぇな。いいから『F』をよこせって毎回言ってんだろが。能書き述べてると撲殺するぞオラオラ
#あぁっ、『H』つけたままで近づくのはやめっ・・・
#フン。おっと、そろそろターゲットだ。そのクソは忘れず持って帰れよハゲ
#どうして私がハゲだと知ってい・・・
#(交信終了)
<軍務部注:本通信終了12分後に当該機体の被撃墜を確認>
                   *  *  *
「・・・先回の実戦トライアルにおける結果より、弊社の試作『J』型は欠陥品であると認めました。  
 弊社は代替案として、試作『V』型を標準装備として提案、再度実験をして頂きたく・・・」

                                                    ---【B-WING】



PC原人

「う…頭が痛い…」
僕が目を覚ましたとき、僕が生まれ育った村は
すでに火山の溶岩に飲み込まれ、この世から消えていた。
僕が普通の人なら、ここで家族や親しい人たちの死を悲しむか、
これからどうするのかを思案している所だっただろう。
しかし、僕は自分でいうのもなんだが、とても頭が悪い。
フラフラでありながらも、僕は村を離れ、旅を始めた。
道を歩いているととても柔らかそうな花が咲いている。
僕は無意識のうちに巨大な頭を生かしたヘッドアタックをその花に仕掛けていた。

「PC原人」


ビートマニア

ランララランララ ランララランラン
ランララランララ ランララランラン
ランララランララ ランララランランラン OhYeah!

客は黒人 すごい形相 五人がかりで盛り上げたが OhYeah!
曲を奏でる DJどこだ お客はどなる早く出て来い OhYeah OhYeah OhYeah!

その名たかき ビート マーニーア 
DJの中のDJだけど ビート マーニーア
とてもゲーム好き DJよりもゲームが好き

ビートマニア


光神話 パルテナの鏡

残された水は後僅かしかなく。
僕には何も残されていない。

でもこの部屋から逃げ出す勇気も無く。
時が今日と言う日を忘れるかのように過ぎてゆく。

戦いを望みはしない。
戦いなどいらない。
そう考えていたその時。
その娘が居た。

「諦めないで。」
そう言って少しずつ水とパンを運んでくる娘。

武器はあった。
戦うことは出来た。
でも、怖かった。
この日が消えて欲しくない。
それだけが希望だった。

友を失い、自分を失い、武器すら持てない。
彼女はそんな自分にひたすら水とパンを運んでくる。
そんな日々を失うのが怖かったのだ。

ある日のことだった。
娘はこう言った。

「私、貴方のことが好きです。」
「…そうか。私もお前が好きだ。」
「…うれしいです。気持ちだけでも…」

娘は人間ですらなかった。
半妖だった。
手には鱗が生え、髪もボロボロで、顔は死人のようだった。

「なぜ、そんなことを言う?」
私は聞いた。
「私は堕ちた人間ですから。」

昔、天界から罰を受けてその姿を化け物に変えられた者達が居た事は知っていた。
罪を償うことすら許されず、無限の時を過ごす者達。
その「裁き」の最前線に立っていたのが私だった。

「すまない…。」
私はそう言うしかなかった。

娘は笑って言った。
「怒っては居ません。感謝してます。」

牢獄の中でしばらく沈黙が続いた。
しばらくして私はようやく口を開くことが出来た。
「怒ってない…だと…!嘘だ!」

「嘘じゃありません!」
そう言って娘は自分の事を話し出した。

地上で飢えと水不足に苦しんでいた時の事。
彼女の父母が病でこの世を去った事。
孤児院を引き継ぐことになった彼女は夜が来る度に裕福な家を狙い盗みを働いたこと。
ある日、人を殺めてしまった事。
…そんな彼女を捕らえ、主の前に引きずりだしたのがこの私だった事…。

化け物に変えられた彼らが我々に対して「魔界」より力を手に入れた時、反乱を起こしたのも当然の事だった。
我々は破れ、世界はその姿を変えたのだ。

だから、私はここから出る気など無かったのだ。
これは私の罪だから。
多くの人を裁いた罪なのだから。

娘は私の手を握って言った。
「昔、初めて貴方を見たときは怖かった。」
「でも今の貴方はそうは思いません。」
「本当は優しい人だって分かったから。」

彼女はその後、こう話した。
今、地上は大変な事になっていると。
多くの人間が化け物に変えられ互いに殺しあっていると。
もう、彼女の居た場所も無事ではないだろうと。
そして最後にこう言った。
「人としての理性が残っている今の内に私を殺して下さい」と。

悩んだ。
私は今までのどんな不条理よりも悩んだ。
この娘を殺したくは無いのだ。
でも、彼女の言うとおり、このままで居れば心まで化け物と変わってしまうのだ。
それが、主の極めた事だから。

悩んだ末、私は言った。
「お前を殺すくらいなら戦いを選ぶ。」と

主より与えられた武器。
私はこれを持ってようやく外に飛び出す決意を手に入れた。

しかし、時間が無い。
敵は数多い。
…いや、そんなことは問題ではない。

敵は魔物ではない。
多くが元人間なのだ。
それを殺す勇気など無かった。

だが、私は初めて戦う決意を手に入れたのだ。

「必ず戻ってくる…。その時は…」
娘にそれだけ言って私は飛び出した。
主より与えられた武器を持って。

私は武器を使うたび、悩むだろう…。
しかし、化け物と言う名の「人間」を殺すたび主は喜ぶのだろう。
昔はそれが嫌で仕方なかった。

だが今は違う。
娘を助けるため、その姿を元に戻すため、主に直訴するのだ。
こんな世界にしたのは貴方の責任だ、そうはっきり言うのだ。
私も化け物にされ放逐されるかもしれない。
が、もうそれを恐れる理由はない。

私に与えられた武器・・・それは弓矢。
主の名前はパルテナ。
そして、私の罪を償う戦いが、今始まろうとしている…。
             −光神話 パルテナの鏡ー


ピクロス

行方不明のマリオ兄さんから、突然手紙が届いた。
「よぉルイージ。すまんな、突然いなくなっちまって。実は今、ある場所である仕事をしててなぁ…」

兄さんが行方不明になってしまう事は、実はそんなに珍しい事じゃない。
"医者になるんだ!≠ニか言ってどっかに行ってしまった事もある。

「…どこに居るかは…今は秘密だ。ある仕事と言うのは…なんと、考古学の仕事なんだ。
…俺は著名な考古学者の元で、古代文明の遺物を整理する手伝いをしていたんだ、
それで…見つけたんだよ。その文明の謎を解く手掛かりが!」

…謎を解く手掛かり?兄さんの言う事は信用できないからなぁ… クッキーが売れるだのなんだのとか適当な事言ってたし…。

「その考古学者の先生に"古代文明の石版≠フ整理を頼まれていたんだが、
その中に"オンドゥルルラギッタンディスカー≠ニ書いてある石盤を見つけたんだ。
最初はなんの事か意味が解らなかったんだが、先生に聞いたら、
"古代オンドゥル文明の言葉で、訳すと「オンドゥルは裏切られて悲しい今」つまり、オンドゥルと言う人物が裏切られて悲しんでいる≠チて意味なんだ。
俺はこれを聞いてピーンと来たね。この石版は、"何か大きな文章の一部なんじゃないか≠チてね。
おそらく、この石版はオンドゥルと言う人物が彫った物で日記みたいな物だと思うんだ。
他にもいくつか石版があって、それを一つの文章を完成させられれば、オンドゥル文明の謎を解く鍵となる…世紀の大発見だ!
そうなれば一躍俺は世界的な有名人。一生楽して暮らせる!」

………またとんでもない事を。

と言うわけで、俺は今、先生に内緒でその石版を探してるんだ。
つーわけで、しばらくは配管工の仕事に戻れそうも無い。
お前には苦労をかけるが…まぁそれもしばらくの辛抱。俺が帰ったらお前も楽させてやるからな。
俺は世紀の大発見をするまで帰らない。俺の留守の間を頼んだぞルイージ。体に気をつけてな!By.Mario」

…兄さんは以前、"画家になって一生楽して暮らす!≠ニか言って、いつの間にか"ハエ退治の仕事≠してた事もあるからなぁ。
大丈夫かな…兄さん。

ピクロス


ビシバシチャンプオンライン

ある日、一人でゲーセンに来た私に、プレイ中横から助けてくれた人が居た。 私はその人に一目ぼれをしてしまった。

その日以来、私は彼と仲良くゲーセンに来ています。
彼の助けもありなんとか優勝して、念願の2ショットで満面の笑顔の写真を撮れました…

でも今日は私一人でゲーセンに来ています。 彼とは昨日喧嘩別れしてしまいました。
彼の助けなんかなくても、私1人で生きていけるもん、こうして優勝も出来たもん、ぐす…




ビシバシチャンプ オンライン


ヒットラーの復活

へへへ、自慢じゃねぇが。俺はマジックハンドを使わせたら右が出るものはいねぇと言われてたんだ。
俺がサーカスで働いていた頃は、街人気者だったんだ。
マジックハンドを使って格好良くターザンみたいに空中散歩。
マジックハンドを使ってトリッキーな空中ブランコ。
団長からも優遇されて、役名までもらったんだ。"マジックハンドのジョー≠チてな。
サーカスの仕事は楽じゃなかったが、結構楽しい生活送ってたんだぜ…あの日までは。

サーカスで俺の出番が終わったあと、その日はもう俺の出番が無かったから、控え室で居眠りしてたんだ。
へへ、結構この居眠りが気持ちよくってな。お客さんがサーカス仲間の演技を見て上げている歓声を聞きながら寝るんだ。
お客さんが喜んでるんだな、って感じながら寝るのはたまらなかったよ。俺の数少ない楽しみでもあったんだ。
でも、あの日は違った。寝ようとした俺の控え室のドアをけたたましく叩く奴がいたんだ。
気分を害して"誰だ!≠チて怒鳴ってやったよ。そしたら突然控え室のドアを開けやがって入ってきたんだ。"5,6人の軍人≠ェ。
あんときゃ驚いたね。入ってきた軍人達が、俺の事を包囲したんだ。あまりにも突然の事で何も考えられなかった。
「貴様がマジックハンドのジョーか?」
その言葉でハッと我に返ったよ。軍人の中で一番偉そうなやつが俺の役名を言ったんだ。
俺は「そうだ。」って答えてやったよ。
そうしたら…突然だった。俺を取り囲んでいた軍人達が、俺の口に布を当てやがって
…多分、睡眠薬でも染み込ませてあったんだろう。それから後の事は覚えていない。
んで、気づいてみたら俺の体は拘束されて、偉そうな奴の作戦説明が始まった。
その作戦は…まぁ言うまでも無いだろう。お前も聞いていたからな。
お前は知らないだろうが、一通り作戦説明が終わった後、俺は一応抗議したんだぜ。
でも、偉そうな軍人は
「お前の名前は縁起が良い。」とか「死にたくなかったら生きて帰るのだ。」とか言いやがって…。
んで、今着ているこの"糞重たい軍服≠ノ着替えさせられたんだ。
俺は身軽さにかけては自信があったが、こんな重たい軍服を着てたらまともにジャンプする事もできやしねぇ。
しょうがねぇから、俺の仕事道具を持って、作戦に行くことにしたんだよ。…マジックハンドを持ってな。
全く持ってダルい事この上無しだ、でも俺も死にたく無いからな…もう一度あの舞台に立つまでは。
面倒だが、"スーパージョー≠ニか言う奴を助ける事にする。

へっ、無駄話が長くなっちまったな。
つーわけで、行って来るわ。俺一人で行くのは心細いが、まぁお前がついているから大丈夫だろう。
…俺の命はお前にも懸かっているんだ。的確な指示、頼んだぞ。


火の鳥鳳凰編 〜我王の冒険〜

両腕を失い、俗世間を離れ、怪僧と称される男、我王。
我王は今は亡き彫刻家…”茜丸≠フ遺体を持ってきた女に、彼の供養を頼まれる。

しかし、我王は供養の最中、茜丸の"火の鳥≠ノ対する強い怨念に、その意識を支配された。
怨念の見せる虚構の中では、我王には無いはずの両腕が存在し、
その手に力を込めると"彫刻刀≠ェ出現、
怨念の中で襲い掛かってくる賊を、その彫刻刀を使い退きながら我王は彷徨う。
彼が怨念の中で一枚の"絵≠見つけた時、
意識が突然、どこかの正倉院(国への献上品、宝物などを置いておく倉)へと飛んだ。
正倉院の中にあった巨大な額縁の一端に、見つけた絵が
まるで”一枚の絵を作る為の切れ端≠フ如く収まった。
その時、我王は察する。茜丸の怨念を静める為に、"絵画の欠片≠集め
一枚の絵を完成させなければならない事を。
そして我王は、見た事も聞いた事もない世界を彷徨いながら、絵画を集め続ける事になる。
茜丸の火の鳥に対する想いが昇華される、その時まで。


百物語 〜ほんとにあった怖い話〜

「・・・それでは・・・、
  みなさんの最後のお話が終わりましたところで、
  最後の一本の灯を消したいと思います・・・。
  最初にお約束したとおり、事前に何かが起きたとしても
  この灯は消させていただきますので・・・・・・
         ・・・では、よろしいですね・・・・・・。」

季節はずれに肌寒いこの時期。常に幾人かが留っている無料休憩室。
近所に喫煙所が少ないのも理由のひとつなんだが、
俺は出かけたときには必ずと言っていいほど其処へ寄り道していた。
まあ、タバコ一本、コーヒー一本を消費する数分だけなんだけれど。

今日もぷらっと買い物に出かけ、帰り際に其処へ寄り道する。
いたる処が終日禁煙だらけの昨今、今日もベンリに利用させて頂きますよ、ええ。



休憩室に入りつつ、いつもと少し違う雰囲気を感じる。・・・誰か、妙な銘柄吸ってやがるな。

違う。

蝋燭の香りだ。
いつもの場所へ座り、いつも通りタバコに着火しつつ、
きょろきょろしない程度に、それほど広くない室内を意識する。

なにやってんだ? なにかぶつぶつと話し声が聞こえる。
気になる、気になる、、、物語的な何かを語り合っている様だ。

「ども。」

違う方向から突然呼びかけられ、不意を突かれて振り向くと、
どこかで見たような見ないような・・・多分ここで何度かすれ違った程度なんだろうな、
普通のお兄ちゃん(学生か?)が目の前に立っていた。

「興味があるならちょっと覗いていってくださいよ」
彼はそう云いながらさっきの蝋燭の香りの方向を指差した。
「は?はあ、、、なにやってんすか?」
「ああ、まあ、例えばコックリさんみたいな?あ、でも僕らのは”ちょっと”本格的ですよ。」

どう”ちょっと本格的”なんだよ!? チクショウ、気になる気になる。

そんな感じで興味を抱いてこの場を離れる事が出来なくなってしまった俺と、
今思えば多分同じ手口で集められたであろう他人同志の数人とで進めてきた
この「奇妙な」遊びというか、ひまつぶしというかなんというか・・・・・・
やれやれ、やっと終わるのか、けっこうかかったな・・・・・・
・・・で、なんだって?それ消すとどうだって言ってたッけ?
・・・・・・それにしても、今何時だろ・・・・・・そろそろか・・・えら・・・な・・・ky・・・・・・と・・・・・・・・・・・・

                                    百物語 〜ほんとにあった怖い話〜


ピンボール

200X年・・・地球に突如黒海に出現したアステロイド式のピンボール。
連邦国政府はそのピンボールをPBと名称し厳重に管理した。

そしてそのPBの解明をおこなっていくうちにPBに秘められた1つの性能があった。
それが「超時空瞬間移動」である。
PB内に隠された時空空間と通じまったく別世界へと導かれる能力を秘めたPB..
連邦のエースパイロット「アズマイル・オーゲンシュタバイン・ゴルセデ・ラゴスインパルデューラン大佐は
このPBを操縦しその内に秘められた時空部屋への謎と解明を試みるのであった・・・・


何か音を感じた
誰かが僕を弾き飛ばした、何度も何度も弾き飛ばした
最初は苦痛だったがその内に浮遊感が気持ち良くなってきた
そんな感覚に身を任せた日々は幸せだった
ある時にどこからか音が聞こえた
「飽きた」
そんな音と共に僕は闇に落ちた
意識を取り戻した僕はまたあの快楽を味わう為に同じ場所で待っている

ピンボール


FIRE

一人は救急隊員。毎日まじめに働き、夜勤やダブルシフトもこなし、
お世辞にも顔は良いとは言えないが、署内で評判の体力自慢。
一人は消防隊員。勤勉で体格も人一倍大きく、且つ二枚目だったので女性隊員との噂が絶えない、
いわゆるスポーツ万能生徒会長タイプ。
彼等は幼少の頃から親友だった。同じ学校へ進学し、遊びも勉強もいつも二人で競い合っていた。
卒業式には一人の女子生徒へ二人で告白をしたりもした。
しかし高校を卒業すると同時に二人は別々の道を歩むことになる。
一人は医療の道へ。もう一人は公務員試験を受けた。
卒業式から十数年後・・・再び彼等は偶然出会うことになる。
それも災害の起こっている現場の真っ只中で。

・・・ひどい有様だった。狭い通路のおかげで大型車両は進入できず、
現場付近まで到着出来たのは救急車たった一台だけ。
運転席から飛び出した男は悲惨な現場を目にして愕然とし、頭を抱える様にしてがっくりとひざを地面に落した。
5階建ての”その”ビルは既に半焼半壊状態で、しかも避難の間に合わなかった住人達が
中にまだ大勢いるようだった。ビルのベランダからは灰煙に紛れて何人もの住人の姿が見える。
(俺は・・・いったいどうしたらいい・・・!?)
救急隊員の男は心の中で嘆いた。同乗してきた他の隊員も動揺して身動き一つできないでいた。
そのとき、ドカドカと音を立てて駆け寄ってきたひとつの影・・・男が見上げると
そこには消防隊員の格好をした懐かしいハンサム顔があった。
「!?・・・ぉ、おまえ!」「・・・ってまさか!?」「本当にお前なのか!?」「なのか!?」
理解するにはその声と表情だけで十分だった。ふと二人は我に返る。
「状況は!?」「見ての通りだ、はしご車も放水車も入れないから俺が様子を見に来た!」
「こっちも救急車一台だけで・・・」「打開策は!?」「そ、それが・・・」
火災ビルのベランダからは今にも住人が飛び降りようとしている。
「何か飛び降りても大丈夫な・・・」「避難用マットなんてあるわけ無いだろうが!」
「何か換わりになる物でも!」「シーツとか!?マットレスとか・・・!?」
もてあます時間が長ければ長いほど、事態は最悪へのシナリオを綴ってゆく。
「・・・・・・!」救急隊員は突然無言で救急車へ走りだした。荷台を開き、何かを取り出そうとしている。
消防隊員が追いつき、それを確認する・・・・・・医療用担架だ・・・。

「こ、これで・・・?おまえ・・・いったい何をやるってんだよ!?」
「言わなくてもおまえなら分かるだろう?・・・・・・やるんだよ・・・他に手段があるのか・・・!?」
救急隊員は先刻と違い、異常なほど冷静になっている。
消防隊員はその目をみると、もう何も言えなくなってしまった。
「・・・どうなってもシラネーぞ!!??」「ああ・・・おまえとなら、やれる。」

・・・ほんの一瞬、それぞれの脳裏に古い記憶が浮かぶ。
二人をツートップとした高校サッカー県大会 決勝戦を決定づけた、あの後半最後のセットプレイを。
『・・・俺が蹴って・・・どうなってもシラネーぞ!!??』『ああ・・・おまえとなら、やれる。』

                                                   ─ F I R E ─



・・・いや〜あの時はよ、マジで死ぬかと思ったぜ。
今生きてる事が奇跡だな。むしろ。
…何の話をしてるんだ、ってか?おいおい、今の俺の状況見れば分かるだろ?
この『全身の傷』!お前は『2日前の新聞』も見てねーってのか?オイ…

真っ白く輝くベッドの上で楽しそうに話す男が居る。
そして全身に包帯を巻き…その姿は痛々しげだ。

―――ここで話は2日前に遡る・・・


俺は、ただの一般人だ。
誰が何と言おうと。『一般人』だ。
その俺が何でこんな事件に巻き込まれなきゃならねーんだ。世の中理不尽だぜ。
…いや『事件』ってのは間違いか。もしかしたら『事故』かもな…
そんな事どうだっていいや。問題は・・・

・・・何で俺は火に囲まれてるのかって事だ。

えーと、昼メシ食って…何か腹が落ち着いたら眠くなったんだよな。
そこで30分位『うたたね』したわけだ。

それがマズかった。
「ああ、何か息苦しいなー」とか思って目が覚めたら辺り一面火の海ですよダンナ。
確か昼はカップ焼きソバだったっけ。火の元栓消し忘れたか。それで引火か。

っていうか消防署は何やってんだ!
『救急車』が来ても『消防車』が来なきゃ火は消えねーだろーがよ!
一応助け求めるか。救急車に。
「オ――イッ!助けてくれェェ――――ッ!!」

窓を開け、眼下に2、3台止まっている救急車に呼びかける。
だが、状況は何も変わりはしない・・・火の勢いが強くなるだけだ…

ここはマンションの12階。声は1階まで届かないのかもしれない。
だが、人が助けを求めている事位は分かるだろう…

「早くしろォ―――ッ!」
俺は必死で呼びかけた。クソ、炎が熱い。ケムい。煙で何も見えない。
そして・・・意識が朦朧として来た。ヤヴァイ。

ふとその時、こんな考えが頭をよぎったんだよ。
『いっそ飛び降りるか』。
何でこんな事考えたかは分かんねー。ただ、『1%でも助かる確率があるなら』って奴よ。

そ し て 飛 び 降 り た 。

男は一人、意を決し窓から飛び降りる!
・・・・体が宙に舞う・・・12階建てから見える景色は・・・生きた心地がしない。
飛び降りるときに・・・かなり先に『天国』が見えた気がした・・・・

畜生!!九月一日の防災訓練ではしご車でも登っておきゃよかった!!
が、後悔なんてしてられねえ!!!いいか、どうやって無事に着地するか考えろ!!
『怖い』はその後考えればいい!!!!!!

ボ   ヨォォォォ―――――ン

・・・何が起こったのだろうか。
地面に激突する瞬間の事だった。救急隊員の持っていた『担架』…
これが男の運命を分けた。それが『クッション』のようになり、男をもう一度跳ね上がらせたのだ!
そして男はその勢いで奇跡的に救急車の中へと吹っ飛ばされた…

この出来事はいずれ『運命のダダ○ダーン』や『アンビ○バボー』で紹介されるだろう。
是非とも見ておいて欲しい。

                    一般人A ⇒『重度の打ち身』『病院送り』
―――FIRE


ファイアーエムブレム

オグマ(タリス王国)

出身は不明。戦争の捕虜となり、剣闘士に身を落とす。実力とカリスマを
備えたオグマは剣闘士の中でも一目置かれる存在となる。
ある時、仲間と脱走計画を企てたものの、実行段階でミスが生じ、オグマは
仲間を逃がすためにおとりとなり、捕らえられた。闘技場の主人はオグマを
町の真ん中に引きずり出し、衆人環視の中で罰を与えようとしたが、たまたま
通りがかったタリス王国の王女シーダに身柄を引き取られ、以降は王国の
傭兵部隊に所属。
アリティア王国のマルス王子一行がタリス王国に逃亡・滞在中は彼らとも
親交を結び、後年のアカネイア戦乱に際しては傭兵部隊を率いて出陣。
また英雄戦争ではグルニア王国の遺児であるユベロ王子・ユミナ王女を
守ってマルス王子の元で剣を振るった。
英雄戦争の終結後に姿を消したのは、剣を捧げたシーダ王女がマルス王子と
結婚したからだ…と人々は噂している。

カシム(タリス王国)

タリス王国出身のハンター。病弱の母親と2人暮らしであり、母親の薬代を
稼ぐため、あちらこちらで出稼ぎをしていた。
アカネイア戦乱では海賊に雇われてマルス王子と敵対していたが、シーダ王女に
発見され、説得されてアリティア軍に加わる。軍属となったことでそれなりに生活も
安定したと思われるが、それでも苦しかったのか、英雄戦争時はマケドニアで
出稼ぎをしていたところをマルス王子に見つかり、再びアリティア軍に。
2度の戦いに勝ち残ったことが良い結果をもたらしたか、その後は母子二人で
幸せに暮らしたという。

民明書房刊「英雄列伝」

オグマ(タリス王国)

剣闘士に身を落とした彼は、仲間と脱走計画を実行したものの、結局は
捕まってしまう。だがそこへ通りかかったシーダ王女に救われ、以後は
彼女に個人的な忠誠を誓った、と言われている。
が、しかし。よく考えてほしい。当時のシーダ王女はまだ幼かった、と記録に
残されている。つまり、オグマは「幼い女の子」に自分の一生をかけたのである。
また、彼はシーダ王女とマルス王子の結婚式を境に姿を消している。
これらのことを総合すれば、オグマは小児性愛の持ち主ではなかったか、と
専門家達は指摘している。彼らによれば、英雄戦争の直前にグルニアにいたのは、
もちろんタリス王とロレンス将軍の親交の厚さも手伝ってはいるが、それ以上に
幼いユミナ王女が目当てではなかったか、というのである。

カシム(タリス王国)

母親の薬代を稼ぐため、東へ西へと駆け回り、最後にはアリティア軍に
入り込んでしまうハンター。軍に入っても積極的に動き回り、周囲からの
評判は割と良かった。
しかし、他のアリティア軍関係者の話から、驚愕の事実が浮かんできた。
どうやらカシムは軍の間を回っては、ことある事に「母が病弱で」と
薬代を無心していたらしい。むしろ彼にその話を聞かされたことがないという
人間を捜す方が難しかった。しかも、ごくまれにだが銀の弓やキラーボウなどの
高価な弓を所持している姿を目撃されている。しかし戦場では木の弓以外を
撃ったことはない、と誰もが口を揃えている。カシムが住んでいる地元の住民からは、
山奥に「カシム御殿」なるものがある、という情報も寄せられている。
カシムは戦争を利用した稀代の詐欺師ではなかったか、と専門家達は推測している。

民明書房刊「戦争の裏側」


ファイナルファンタジー

3月のある日…
大学を卒業したが就職先のないおれたち4人は集団自殺を図った。
体育学部のひでよし
仏教学部のざびえる
理工学部のあくま
そして、俺は4年間工事現場でアルバイトしてた筋肉バカののぶなが。

とあるカラオケボックスに入った。
「たどん」を「しちりん」で燃やし一酸化炭素を発生させた。
意識が遠のいていく…おれたちはこの世の人間ではなくなった。

気がついたらおれたちは西洋風の城下町に来ていた。
やばい!みんな素っ裸だ!!
手には100円づつ握られていた。


ファイナルファンタジー2

剣と剣で血を流し
魔法で殺し合う・・・

帝国軍とレジスタンスの激しい戦いは
終わることがなかった。

そんななか、レジスタンスの4人の青年達は
ペンは剣よりつよしという言葉を主張し
帝国軍に戦いを挑んでいたのだ。

なんとその青年達は本を片手に
モンスターや帝国軍を説得していったのだ。

もちろん、本当にペンより剣が強い訳じゃない。
本の内容によっては説得できないこともあった。

しかし、敵とのはげしい戦闘中に
手に本だけを持って戦い続けた。
そんな青年達の勇気に帝国は尊敬の念を抱いたのだろう

まさしく、その行動が決めてとなり
最後に帝国の皇帝はやぶれてしまったのだ。

青年達は剣よりもペンがつよいと行動で示したのだ。

「ファイナルファンタジー2」


YOYOYOYOYOYOYO
マリア「レオン兄さん、フリオニールが遊びにきたわよ」
フリオ「ちゃー、なに聴いてんの?」
レオン「リンブ・ビズキット」
フリオ「KAЯN持ってきたよ」
レオン「いいねー」


ファイナルファンタジー5,6

ある日太郎は長らくプレイしていたFF4をやっとの思いでクリアしました。
太郎はFF4を売り、それで得たお金を元にして新しいソフトを買おうと思い立ちました。
太郎はカセットを自転車のカゴに入れ、ファミコンショップへ向かいました。
太郎が勢いよく風を切っていたときのことです。
カセットが勢いあまってカゴから飛び出し、近くの池に落ちてしまったのです。
太郎は自転車を降り、ショックのあまり池を見つめながら呆然と立ち尽くしていました。
すると、池が眩く光りだし、女神が現れました。

女神「あなたが落としたのは、このファイナルファンタジー6ですか?」
太郎「いいえ、違います。」
女神「そうですか。ではちょっとお待ちなさい。」

女神は池の中に消え、しばらくしてまた現れました。

女神「では、あなたが落としたのは、このファイナルファンタジー5ですか?」
太郎「いいえ、違います。」
女神「そうですか。ではちょっとお待ちなさい。」

女神は再び池の中に消え、しばらくしてまた現れました。

女神「では、あなたが落としたのは、このファイナルファンタジー4ですか?」
太郎「はい、そうです。ありがとうございました。」

太郎が大喜びで手を差し出すと、女神は優しく言いました。

女神「あなたは、本当に正直な人間ですね。このファイナルファンタジー6もこのファイナルファンタジー5も全部あなたにあげましょう。」

太郎は自分のFF4の他にFF5、FF6ももらいました。
太郎はFF5、FF6というまだ未発表のシロモノを手に入れたのでFF4を売る必要がなくなり、家に帰りました。
家に帰ると、太郎はこのことを弟の次郎に話しました。
すると、次郎は何かひらめいたように押入れの中を探し始めました。

次郎「あった〜!」

次郎は太郎に言いました。

次郎「このチンゲリングベイを池に放り込んでくるよ。もし女神が現れてくれなくてもこんなクソゲーいらないし。」

次郎はさっそく出かけ、池のそばへ行き、わざとカセットを投げ込みました。
すると、池が眩く光りだし、テュポーンが現れました。
テュポーンはハナイキで次郎を吹き飛ばしてしまいました。
その後の次郎を知る者は誰もいません。
一方、太郎はと言うと、プレイして得たアイデアをスクウェアに売り込み、たくさんの謝礼金をもらったそうです。

――――――――――ファイナルファンタジー5、ファイナルファンタジー6


ファミコンウォーズ

人里離れた孤島。連絡船も週に一回ほどしか行き来しない、寂れた島。
ある日、その島に軍服を着た数人の男たちが上陸した。彼らはとある人間を探していると言う。
男たちがその人間の特徴を島民に伝えると、島民は心当たりがあるのか、
「あの家に住む者は、数年前に突然この島に住み着き、我々とは一切交流を持たない変わり者だ。」
と言い、男たちを案内した。
案内された家の中に、彼らが探し求めていた人間がいた。
「ひさしぶりだな、ジャック…」
その人間は、突然入ってきた男たちに驚いた様子もなく、男たちの中の"眼帯をした男≠ノ言い放った。
それに対し、ジャックと呼ばれた男は。
「突然で邪魔をするが、あんたに頼みたいことが有る。我がブルームーン軍と、ハタボー大佐率いるレッドスター軍が開戦する事となった。
ついては、過去の大戦において、我がブルームーン軍を大勝へと導き、参謀として名を成したあんたに、我が軍の指揮を取ってもらいたい。」
「…相変わらずとんでもない事を平然と言うな。」
「無駄口は要らん。返答の是非だけを答えろ。」
眼帯の男がそう言うと、周りに居た軍服の男たちが、銃を構えた。
「私の所へ参謀を頼みに来たのは何もジャック…お前だけじゃない。ハタボーも私に頼みに来たのだ。
…戦争はもういいと思っていたのだがね…。この島で平和と言う物に飽きてしまった。
……望まれるのならば参謀になろうと考えている。ただし、それがブルームーンなのかレッドスターなのか。それはまだ決めていない。」
銃口を向けながらも平然と言い放たれた言葉を聞いたジャックは、部下たちに銃を下げさせた。
「…うまく逃げたな。そんな事を言われたら"今≠んたを殺す事に不利益が生じるかもしれない。」
「逃げたんじゃないさ。これが事実だからな。」
「そうか…ならば、よく考えて陣営を選んでくれよ。くれぐれも"ボタン連打≠ナレッドスター軍を選ばないでくれ。」
「くくくっ、それはそれで面白いかもしれんな。」
「馬鹿野郎。…真剣に考えてくれよ。我が軍の勝敗はお前に懸かっているのだからな。」



その整備兵はこちらを向くと軽く首を振り、両手を掲げた。
 結局、動くのは自車を含めて3輌か。 
 援軍要請は無視された。
 徹甲弾はあとわずか。
 後退許可も出ない。
名も無き中尉は、ハッチの上に肘をつき、そっと溜息を漏らす。

しばし沈黙した後、懐から薄汚れた紙切れを取りだし、目を細める。
幼児を抱いて微笑む若い女性が映っている。
何か口のなかで呟いた後、また懐に仕舞い直す。

双眼鏡にうつっていた土煙は、今や肉眼ではっきり視認できる程に大きい。
腹に響く嫌な低音は、恐らく重戦車のディーゼル。
たぶん戦闘車両だけで1個大隊・・・いや、それ以上か。

傍で不安そうな顔をしている通信手を呼び、耳打ちをする。
通信手は幼さの残る目を見開いて大きく頷き、口元のインターコムを押えて何事か告げる。
たちまち、辺りにガスタービン特有の甲高いアイドリング音が唸りはじめる。

 ・・・もし戦争が終わったら、ウチにきて一緒に薬屋でもやりませんか?
  親父も、きっと喜ぶと思うんです。俺がいない時はずっと一人ぼっちだったから。

そうだな。そうしよう。衛生兵のあいつも仲間に入れてやろう。大繁盛まちがい無しだ。

突然、悲鳴のような落下音が辺りに響き、反射的にハッチに身を屈める。
一拍おいてから周囲に爆音が轟き、物凄い量の土砂を巻き上げる。
砲撃注意、と誰かが叫ぶ。
榴弾の着弾目標は小隊からやや後方。
突破支援だ。連中は容赦する気が無いらしい。

被害を確認する為ハッチから少し頭をだし、急いで後ろを振り向く。
割れた眼鏡をかけた3号車の戦車長が、煤に塗れた顔に笑顔を見せて親指を力強く立ててみせる。

  自分、徴兵される前は電気技師だったんです。
  この国中に電話線を引いてやるのが夢なんです。
  
そういえば、俺が最初の小隊を持ったときから、こいつとは一緒だったな。
何か声を掛けようとしたが、既にその姿はハッチの中に消えていた。
もう、その顔を見る事は無いだろう。

             ・ ・
上等、と小さく呟き、そらを見上げる。
  ・・・今度指揮を取るときは、もっと上手くやってくれよな?

そしていつもの(そして恐らく最後の)言葉をヘッドセットに叫ぶ。

「戦車隊、前へ!!」
                                           ---【ファミコンウォーズ】


ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者

神田「ほぉ〜キクさんは寝る前の一服がある意味睡眠の手助けになってるわけですなぁ〜」
キク「そうじゃよ・・あの一服がいいものなんじゃよ。熊田先生に忠告されてもこればかりわな・・譲れるものじゃないて」
神田「・・・・(っふ・・なるほどな。ともすればこれはいいきっかけになるやもしれん)・・・・・」


キク「はぁ〜今夜も寝る前のタバコが旨いね〜これで今夜もゆっくり休めるよ・・・ハァ〜〜〜・・・アァ!アグ!グァ!ハァ!アガガ・・・
・・・アァガ!・・・グハァゲ・・・・・・・・・」
茜「キクさま!キクさま!どうされましたか?!!!!キクさま!しっかり!善蔵さん!キクさまが!キクさまぁぁぁぁ!!!!」

謎の死をとげた綾城当主キク。物語はまだ始まりより手前ですでに起きているのであった。
♪♪プルルルル〜♪プルル〜〜〜
○○「はい。こちら空木探偵事務所ですけそ」
アキラ「あんた○○だな?ちょっと話があって連絡したんだが時間取れそうか?」
○○「綾城アキラさんですね?わかりました。時間は大丈夫なので。それで何処で待ち合わせですか?
アキラ「そうだな。あそこの崖の上でいいか?あまり人目はないほうがいいと思うからな」
○○「わかりました。それじゃこちらもすぐに向かいますので」

○○「あゆみちゃん。ちょっと人と会う約束したから出かけてくるね」
あゆみ「ちょっと○○くん。何処で会う約束したの?」
○○「あそこの崖の上だよ。それじゃ行って来るね!」
あゆみ「あ・・・もう!誰と会うのかも教えてくれないんだから・・・だけどなんだろ・・・この胸騒ぎ・・・・・・・・」


 −−−崖の上にてーーー
アキラ「待ってたぜ○○」
○○「アキラさん。僕に話しって何ですか?」

神田「アキラのやつ。○○と連絡してたのか。しかしあんな崖の上で何を話すつもりなんだ」

アキラ「用件は簡単さ。おまえの存在がちょっと邪魔になってきたんでな。わかるだろ?」
○○「それは・・どういう意味ですか!?」
アキラ「こういう事さ!」
○○「あ!・・なにを・・・・!うわ!!!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
アキラ「っは!これで邪魔はいなくなった。こっちもやりやすくなったぜ」

神田「アキラの奴・・早まったことしやっがって。っち!・・・少し調べてみるか・・・・・」
神田「・・やはりこの男・・・印の手がかりは持っていないか・・・ん?この火傷の跡は・・・そうか・・・この男やはり・・・・」
○○「・・・う・・・・・う・・・お・・・」
神田「・・・・まさか・・・・・・」
○○「・・・お・・・おま・・・・おまもり・・・・・・・おま・・おまも・・・・り・・・」
神田「おまもり?なんの事を言ってるんだ・・・?」
○○「・・・あ・・・・・あなたは?・・・・・」

神田「お!きがついたか。しっかりするんだきみ!」

それは物語の恐怖の一歩であった。この先どのような運命が待っているのか。それは誰にもわからない。朦朧の意識の中で見つめる
人物に救いの目を送る彼の運命こそが・・・・彼にとっての大きな歯車がいまようやく動き出したのである・・・・・・



ファミリージョッキー

”競馬にはロマンがある”だなんてキレイゴト。
あの時の私は・・・・とても純粋な8歳の子供だったわ。

「お父さん、お母さん・・・・ほんとにいいの?」
「何いってるの!やよい、早く賭けなさい」
「どのお馬さんが1着になるかよぉくじっくり見ろよ」
本当は、いけないことだと知っていた。
子供が馬券を買ったら(日本では)ルール違反だもんね。
でも、この競馬場ではそんなことも関係ない・・・・
「お兄ちゃん、わたしできない!・・・こわいよぉ」
「ごめんな、やよい。お兄ちゃんも賭けるしかないんだよ」
私たち家族は、もうその時から崩壊していたんだね。

「いけ、いけいけいけーーーっ・・・・・!
 うそだろ!またかよ!ちっ、おまえのせいだ!」
「キャ!貴方ごめんなさいごめんなさい・・・」
お母さんがまた、殴られた。
「父さん・・・・」
「なんだ!?ゆうた!」
「僕・・・・・お金なくなっちゃった」
「なんだテメー!このヘタクソめ!あ、おまえは大丈夫か?」
「貴方・・・・ごめんなさい、私もお金が」
「マジかよ!じつは俺もだ!ハハハハー!
 アハハハー!アッハッハッハー!ハハハ・・・・・・」
私は、勇気を振り絞って父にこう告げた。
「お父さん・・・・あのね、わたし1000円残ってるの」
「おっ!そうか・・・・よし、わかった。おまえ、有り金すべてを
 おまえの好きな馬に賭けてみろ」
「え・・・・そんなこと、できないよぉ・・・・」
「いいから賭けろ!」
「わ、わかったよ・・・・・」
そして私は、家族の期待を乗せて”ドットットー”に
未来を託したのだった・・・・・。

あれからもう、20年が過ぎてしまった。
相変わらず、このダークモール競馬場では危うい遊戯が心なく続いている。
借金を返しきれない家族が恐怖のゲートをくぐる。
一人ずつに許されたお金は10000円。
これを10000000円にすれば解放される。
ルールはそれだけだが、あまりにも厳しすぎる。
窓口にいる私と、何も知らない小さな女の子と目が合う。
「お父さん・・・お母さん・・・お兄ちゃん・・・・どこへ・・・・・・・」

駄目だ。私は一生、この場所も国名さえも知らない競馬場で
働くために生きるのだ。涙なんか、要らない。
「まもなく、4000mダービーが始まります」
アナウンスと共に、私は窓口を閉めた。

                   ファミリージョッキー


ファミリースタジアム

「・・・・・・・また負けか・・・・・・・・」

さしもの150km左腕もこらえきれなかった。
当然だ。これでチームは35イニング無得点。

「どうしようもないな」
監督が呟く。

投手は駒が揃っている。問題は打線。
無理もない。寄せ集めの新球団なのだから。

1リーグ制に伴い、パ球団は強引に合併させられた。
批判を反らす為に創られた新球団。それがこのチームだ。

全員が新人のチームだ。
優先権を貰ったドラフト。新人も当たり年ではあった。

でも、所詮はそれだけだ。
巨人や阪神とまともに戦えるはずもない。
親会社だって聞いた事もないような会社だ。

開幕から一ヶ月。チームはダントツの最下位だった。
どこにも出口が見えない。
チームでは早くも解散が囁かれていた。

「もうなんでもいいよ」
もはや監督もヤケ気味だった。
「あいつも昇格させろよ。あの足だけの中学生」

この時、誰も知る者はなかった。
一人の少年が、
ドン底チームに奇跡を起こす事を。

《ファミリースタジアム》


フィールドコンバット

「…しかしだ、位置的にあの星の権利はこちらにあるはずだろう」

「何を言っている。先に権利を主張したのはこちらだ。
あの時そちら側は我々の主張を認めたはず。
それが地下資源があると分かったとたんこれだ。まったく信用できん」

「法律上は問題は無いはずだ」

「問題があるからこそ、こうして何時間も話しているんだろう。
だいだいそちらの……いや、これ以上話していても無駄のようだな。
どうだ、我々に良い案がある」

「良い案だと?」

「あの惑星に知的生物が住み着いているのは知っているだろう。
我々よりも遥かに低い知能だが、兵器などを運び込んで基地を作っている。
あの生物を使ってゲームをしよう。それで惑星の権利を決める」

「星一つ賭けたゲームか。面白そうだが、どんなゲームをするんだ?」

「この装置を見てくれ。洗脳装置だ。
まだ不完全な出来だから、私達のような高度な生物には効き目が無いが、
あの星にいる生物程度なら意のままに操れる。
まずはこの洗脳装置を積んだ戦闘機を何機か用意するんだ。
火力は最低限に抑える。
地下資源を巻き込んでしまったら元も子もないからな。
その戦闘機を使って惑星の生物をすべて洗脳し、
後は戦闘機も含めて二つの勢力に分ける。
片方は攻撃側。最初の兵力は少ないものの、
洗脳装置が使用可能でいくらでも味方を増やせる。
もう一方は守備側だ。洗脳は出来ないが、兵力は圧倒的。
基地の砲台も使用可能で、その攻撃側を迎え撃つんだ。
攻撃側が基地をすべて破壊するか、
もしくは守備側が攻撃側の戦闘機を三機撃墜したら終了。
ゲーム・オーバーだ。勝った側が惑星を頂く」

「なるほど、面白そうだ。その話に乗ろう」

「理解が早くて助かる」

「ああ、こちらとしてもこれ以上話し合いを長引かせたくは無いからな。
…それにしても洗脳装置か。
またずいぶんと穏やかじゃない物を作っているじゃないか」

「お互い様だよ」


「フィールドコンバット」


「おいこれって何だ?」
大隊長はなぞの円盤を見て言う。「これは最新兵器です!洗脳波を照射して敵兵士を我が軍の尖兵に仕立て上げる事ができます!」
どうやらこの作戦は大隊長である私と数人の操縦士でこれに乗り込み敵陣を制圧する作戦らしい。
広大な戦場をこれで駆け巡り全ての敵兵を我が軍に編入するのだ!
これで我が国は弱小国家から世界の支配者となる日も近いだろう…。


プーヤン

むかしむかし、あるところに ぶたさん と おおかみさん が せんそう をしていました。
そんな寓話である。
多種族の生命が一つの世界を共有し固有の文化を持ち、啓蒙を繰り返したとしても
弱肉強食の摂理に抗うことは出来ない。食肉目イヌ科の狼族と偶蹄目草食性家畜類の豚族との
圧倒的な戦力差は比を見るより明らかだったのだ。
対戦勃発から2週間目にして劣勢を強いられた豚国家は、狼国家に対し降伏宣告をした。
が、狼にとって共和などなんの興味ももたず、己の本能を満たさんが為に全てを搾取する
という本分を盾に拒否。和解は成立しなかった。一方的な侵略が約3ヶ月ほど続き
豚軍では、やがて戦力となる雄の兵士達が次々と戦死、否、虐殺の対象となっていった。
残されたのはほとんど老いた豚か、メスと子豚であった・・・

第三防衛線ランドラース攻防区北部、高い崖に面した監視基地の駐屯所はまさに地獄絵図だった。
兵士達は7日前に起きた強襲により、全滅。シェルターに隠れていた一匹の慰安婦と
どさくさに避難して来た何人かの子供達だけがそこにいた。だが生存者がいるにもかかわらず
本部からの補給支援はまったく無い。見捨てられていたのだ。
そして彼女達は、極度の飢えを凌ぐために、腐臭に溢れた仲間達の屍肉を・・・

もう皆、狂っていたのかもしれない。この絶望的な状況に。

午前7時13分 地鳴りが響いていた。地震ではない。狼の軍隊が再び押し寄せてきたのだ。
完全な侵略のために。
(・・・来たわね・・・狼ども)
残されたただ一人の慰安婦は、武器庫から弓を取り出した。
彼女とて意味もなく前線に派遣されてきたわけではない。類稀な弓術の才能があったのだ。
いざとなったとき子供達を守るため。しかし今は・・・
守られるべき子供達はゴンドラを動かしていた。共に戦うのだ。
彼らは見事なほどのチームワークでゴンドラを操作していた。誰も疑うものはいなかった。
そしてそのゴンドラの中に一人、彼女は立っていた。
(弓では押さえられない・・・いざとなったら・・・貴様らの大好きな、この同胞血肉ですら)

―――武器にする

彼女の目は濁っていた。その瞳は、何も見えていないようにも思える。
全身が汚物にまみれ、傍らには蛆と蝿のたかった屍肉があった。

午前8時
斥候が対面の丘の上で甲高い遠吠えをあげる。第一余波にパラシュート部隊を先導させる合図だ。
今まさに、凶悪な野獣の集団と狂気に駆られた一人の女の、絶望的な戦いが始まろうとしている。

そんな寓話である。



貧村と言う物がある。

「平等、博愛、人権」

そう言った事が歌われている、この現代においてすら、なお。

昔からこの村はそう言う村だった。

全ての人出は、労働に借り出され、
全ての収益は、搾取され、
少しでも見れる顔をした子供は、男も女も連れられていった。

淡い恋心だとか、
家族愛だとか、
ほんの少しの友情だとか、

その程度の物すら、俺達は奪われていった。

そして、ある日。

この村の全員を集めてもそいつ一人の脂肪に及ばないぐらい太った豚が来て言った。

「お前らを狩ってやる」

弓矢を構え、よだれを垂らしながら豚は宣言した。

1、ゴールまで着けばその遊びは一旦終わりにしてやる。
2、この遊びは豚が飽きるまで続ける。

狼の仮面を被らされた我々村人達の死の挑戦が始まった・・・・。



「父ちゃん、父ちゃ〜ん」
「なんだい、私は今料理の真っ最中で忙しいのだが。」
「そんなのいいから、これ見てよこれ。」
「ん?それはなんだい?」
「豚だよ豚。今日森で捕まえてきたんだ!」
「おおー。よくやったぞ息子よ。ついに一人で狩りに成功したのだな。」
「えへへ」
「これでお前も、立派なオオカミ族の一員だ!」
「うん!」
「よーし父さん、今日はごちそうを作っちゃうぞ。」
「わーい。ありがとう父ちゃん」
「……ん?……なんか外が騒がしいな。」
「どうしたの?父ちゃん。」
「息子よ、ちょっと待っていてくれ、外の様子を見てくる。」
「えーそんなのどうでもいいじゃん。」
「ははは、まぁ私もどうでもいいのだがね。ま、これも仕事さ。」
「ぶー。ごちそうは?」
「そんなにぶーぶー言ってると豚みたいになっちゃうぞ、…心配するな。すぐ戻ってくる。」
「はーい。」
「よし良い子だ。それじゃ、な。」

僕が待ちきれずに外に飛び出したとき。辺りは酷い惨状だった。
一面に広がる生肉の異臭。…吐き気がするほどの、オオカミの血の匂いが漂っていた。
同胞がみな、頭に矢を突き刺しながら横たわっていたのだ。…思い出したくも無い。
気が狂いそうになり、急いで家の中に戻った。何故か僕の捕まえた豚はいなかった。
嗚咽を漏らしながら、僕は泣いた。
豚が居なくなったのだ。豚が…父ちゃんに叱られちゃう…。
「父ちゃん…ごめん……父ちゃん………父ちゃん…どこ?」
さっきの光景が頭に蘇った、そして僕は思った。
父ちゃんの"ごちそう≠食べる事は二度とない…と言う事を…。



これは、「とある生命」の話、今はもう無いとある狼人の話。

彼らはかつては人間だった。
普通に恋をしては、子供を生み、農業に従事し、素朴ではあるが不満の無い世界の住人だった。
…その不幸が訪れるまでは。

それは突然の事だった、あまりにも突然だった。
突然の異変が世界に起こる。
そして彼らはその姿を「狼人間」へと変えていった。

彼らは嘆いた。
身に起こった不幸を、悪夢を。
その時だった。
彼らに「神」の啓示が降りたのだ。

「人間に戻りたければ「豚」を生贄とせよ。その肉を全て喰らいし時、汝らは人に還る。」
同じように豚に変えられた人間が居る。
それはかつての支配者たち。
その子供を全て喰らった者が人間に戻れるという話だった。
だが、支配者たちが持つものは長大すぎる…。

武器、権力、肉体に及ぶまで「狼」に勝ち目は無いだろう。
だが、「チームワーク」を持ってすれば…。
一人一人では及ばない力でももしかすれば…。
僅かな希望を胸に彼らは戦いを始めた。
子供を攫い、親豚をおびき出すことには成功した。
しかし…。

一部始終を見て「神」はほくそ笑んだ。
「世界があるべき姿に戻ろうとしている」…と。

……全ては神の手の内に過ぎない。



豚コレラを阻止するために狼は豚を全滅させるために命をかけて戦う。
親豚を殺しその子も繁殖させないために早い時間に殺す手段にでる
そして狼は多くのコレラを防ぐために豚を大量に食い殺し
あまつさえ狼の行動は正義であり豚はまさに悪だ

豚よコレラをするな!狼よ豚を始末せよ!
狼を牛耳る人間の指令を受け
最後に生き残った母豚一族を滅ぼさんとするがために狼たちは
まさに必死の攻撃を開始しはじめたのだ。

狼よ戦え!コレラを防ぎ人間の守るのだ!ゆけ!英雄達の魂よ!いざ豚を!



とうとうあの女に捕まってしまった。
困ったものだ。

いつでも色気を振りまいて
男をおびき寄せる。
群がってくる狼どもの股間をまさぐり
一気に引き抜く。
男達は一網打尽だ。

フン、豚女め!
誰の子とも知れない子供を大勢かかえていて
そいつらにまで狼の相手をさせてやがる…
本当に腐った雌豚だ!

豚のような女が俺を鷲づかみにした。

そして俺は放たれた……
                   プーヤンの肉棒視点


「…死ぬかもしれない」

突然にそんなことを言われ私は焦りを隠せなかった。
すでに先発隊は全て殺されたらしい。

身震いがした。
それほどまでに危険な任務だった。
帰りたいと何度思ったことか。

「…おじちゃん…、もういいよ。何度やっても同じだから…」
子供が泣きそうな顔でこちらを見ている。
そして泣きながら言う。
「僕達のせいでみんな死んじゃった」」
「あたし達が我慢すればそれでいいから…」

その声を聞いて我に返る。
そうだ、これが俺の誇り。
失ってはならないもの。

「…例え俺が死んでもいい。誰かがまた思いを受け継いでくれるから」
私はそういって子供の頭を優しく撫でた。
「怖いのは…君らのような子供が夢を失うことだ。」
私はそういって戦いを始めた。

一方、その頃。
そいつは叫んでいた。
「私の人形がいない。何処だ!!!何処だ!!!」
可愛い人形を盗むような奴は殺す。
舌舐めずりしながらそいつは武器を手に取った。
「…殺す、殺しに行く。また奴等だ。今度もまた殺してやる。」
ーーーーー
あれがそうか…。
彼女を傷つけずに捕獲しなければならない。
でも…もう、あの人間は自分が何者なのかも分かっては居ないんだな…。
俺達が何者に見えるのかも分からないが…戦うしかないのか…。

子供達に向かってこう言った。
「もし全滅しても次が来る。怯えては駄目だ。おとなしく待つんだ。希望を捨てずに」
子供達は言う。
「どうして?何度やっても無理だよ。もう死にたい…」
私はこう答えた。
「かすかな希望を与えるのが大人の仕事だ」

「じゃ、行って来るよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「来たな。殺す、殺してやルーーーーー」
女は叫んだ。
自分が豚だと思い込んでいる。
敵は全て狼と思い込んでいる。
子供達に刻まれたのは押し付けられるタバコの火による傷跡と心の傷。
「早く、早く…タバコを押し付けないと…私の人形を可愛がってあげないと…邪魔する狼をころさないとイケナイ…」

私は考える。
これはゲームなのだと。きっと私が死んでも次のステージがあると。
                                         −プーヤン・限りない悲しみの果てに−



ぷよぷよ

とある科学者が、偶然。新しい科学薬品「(PuYo)2」を製作した。
その薬品は
"純粋な固体、液体という状態が存在せず、常にゲル状の固体か、気体であり、
ゲルは常温、常圧でゆっくりと昇華する、昇華した気体は空気より軽い為、一定の高さまで浮かぶ。
その結果空気中における、(PuYo)2の濃度が一定数値を上回ると、その場でゲル化、それは昇華前の状態に酷似している
といった、今までに例のない特殊な構造をしている。
更に、
"ゲル化している(PuYo)2一定密度における、
その体積が二倍以上になるように、同様の(PuYo)2を接触させると、それらが作用しあい、一瞬でゲル状から気体へと昇華する
と言った性質も持つ。
しかし、純度の高い(PuYo)2と、何かを混合させた(PuYo)2は、
昇華させ、空気中でゲル化しても、一緒になる事はない為、
現在は"酸化している(Puyo)2≠"窒素と二酸化炭素、など他の気体と反応している(PuYo)2≠ェほとんどである。
まれに、昇華→ゲル化の過程において、純度の高い(Puyo)2のゲル体が生成されるが、
密度が著しく低い為、瞬時の昇華をさせる為には一定量に対して二十倍の体積にさせるしかない。
それを昇華させる場合、長時間放置するか、他の化合している(PuYo)2の"瞬時に昇華≠キる反応に便乗させる事多い。
現在、これの有効な利用法が模索されているが。
一定密度、一定体積で昇華→天井付近でゲル化→落下→再び一定密度、一定体積にする→再び昇華。
と言った、なんとも利用しがたい性質の為、主に科学者の暇つぶしに利用される。



”奴ら”は際限なく増え続ける。

共食いを続けながら”奴ら”はせまる。

世界は”奴ら”で埋まってしまった。

最後に逃げ込んだここにも、もうすぐ”奴ら”はやってくる。

”奴ら”に感情はない。

我々も恐らくは奴らに食い殺されてしまうだろう。

ほんの1分を、1秒を生きながらえる為に、
私は奴らの性質を利用する。

”奴ら”はある程度まで私が誘導する事ができる。
同種(同色)の”奴ら”が4匹固まると、奴等は共食いを始め、
ついには跡形も無く溶けてしまう。

きっと私は生き残ることはできないだろう。
しかし、簡単に奴らのエサになるほどプライドが無いわけではない。

私がこの世に生きたほんの少しの証として、
最後の悪あがきが始まった。


フラッピー

ここはファンタジーの世界です。

あなたは魔法使い(魔女)です。
あなたには従者がいます。
一体のゴーレム。

あなたの師匠の大事な形見。
ゴーレムと言っても外見は可愛い姿をしています。
でも、力持ち。
何年もあなたのパートナーでした。
でも、あと数年しかその体を保つことが出来ません、そう師匠に言われたのでそう信じています。

そんな時、貴方は師匠が遺した本を見つけました。
そこにはこんなことが書いてありました。
「もし、そのゴーレムと別れたくなければ試練に挑め。地下を目指すのだ。」

貴方はその試練に臨むこととなります。
遠見の術でゴーレムに指示を出しながら、蒼い石を指定の場所に置きます。
そうすると次へと進むことが出来るのです。
迷宮の中には恐ろしい化け物がいますが、知恵を振り絞り戦ってください。
では、行きましょう。            ・フラッピー(迷宮への道標を意味する言葉)

(貴方は知りません。これをクリアしたときゴーレムと本当に別れるときが来るという事を。 これは貴方がひとり立ちするための試練なのです)



フリップル

”フリップル≠アの競技を知らない者はいない。
念動力生命体"フリップル≠フ知性を試す競技である。
2XX4年のオリンピックの競技として、日夜"フリップル≠教育する人間も少なくない。

さかのぼる事20年前、とある山の登山家たちは、未知の生物と遭遇した。
現在で言うところ"フリップル≠サれである。
これはを山の悪魔として恐れられていた"フリップル≠研究し、
和睦を深めようとした男たちの物語である。

「デンデンデン!デケデケデケ…」

    プ ロ ジ ェ ク ト X
             〜挑戦者たち〜

「あいつぐ登山家達の原因不明の死」
風の中のすーばーるーすなのなかのぎんがー
「念動力を使う未知の生物との遭遇」
皆どこへいーたーみおくーられることもなくぅー
「未知の生物を命賭けで捕獲」
草原のペガサスぅー 街角のヴィイーナスぅー
「念動力用いた実験」
みんなどこへいったぁー 見守ぉーられることもなくぅー
「未知の生物と人との掛け橋を作った実験」
                   「"フリップル(投げて引け)=v
地上にある星を、誰も覚えていなぁーい
                   人は空ばかり見てるぅー

燕よ高い空から 教えてよ地上の星を
燕よ地上の星は いまどこにあるのだろう


ブロック崩し

ブロック崩し、それは太古の昔から遥かな未来まで、人々に受け継がれる物

原始:マンモスなどの猛獣の肉を食らっていた時代、人々が洞窟を作るため、
"マンモスの骨≠ニ"密度の高い鉱石≠用いて、巨大な岩に穴を開けた。これが"ブロック崩し≠フ起源とされている。

西部:荒くれが徘徊する開拓の時代、保安官の訓練に用いられたのが"ブロック崩し≠ナある。
幾多もの煉瓦を用意し、それに目掛けて銃弾を打ち込む。煉瓦は破壊され、銃弾は跳弾して戻ってくる。
それを盾で防ぐといった事を繰り返し行うのだ。
これを極めた保安官は、八方から放たれた銃弾全てを避ける事が可能であるのだ。

功夫:功夫(クンフー)が栄えていた過去の中国、"ブロック崩し≠ヘ修行僧の実力試験として用いられた。
それは、仰向けに寝かせた修行僧の腹に目掛けて、およそ120sの鉄球を投げつけ、
修行僧はそれを腹筋の力だけで跳ね返す。といった過酷な物で、命を落とす物が続出した事は言うまでも無い。

幕末:日本動乱の時代。各国の大名は自らの保身の為、こぞって"忍≠雇った。
しかし、それにより、忍者業界は飽和していく。伊賀の佐助の子孫"伊賀の久利≠ェ能力低下を危ぶみ、
前述した功夫の実力試験を真似て作った修行法が"ブロック崩し≠ナある。
それは仰向けに寝かせた忍の顔、鳩尾、陰部等、人体の急所に当たる部分に、重さ10Kgの鉄球を投げ、
その鉄球を急所に当たる部分で跳ね返し、鉄球で木製の天井を破壊する。落ちてきた玉を再び急所で跳ね返す。と言った事を繰り返すのである。
尚、「アルカノイド」などのゲームはこの修行を元に作られているという事は、あまりにも有名である。

現代において、ブロック崩しは格闘家の中で、洗練され、修行法として用いられる。
西部功夫幕末、それらの修行を極めてこそ、最強へ遠い道のりの第一歩を歩き出すと言われる。

このように、ブロック崩しは我々の及びつかない所で用いられる。
近い未来…いや、遠い未来においても、それは変わらないであろう。
良い物は伝達、伝承され、次世代には更に磨きがかかり、良い物の光はより輝きを増す。
"ブロック崩し≠アれは我々、人類の根底でいつまでも輝き続ける、"文明の証≠ニでも言えよう。
(民明書房刊「最強の伝承〜ブロック崩しの道〜」)


プロレス

満身創痍になりながらも、なんとか"キン・コン・カーン≠、
必殺の"サマーソルトキック≠ナ倒した我らが"スターマン
しかし、彼が控え室へ向かう途中、頭部からおびただしい流血をしている"ファイター隼≠ェ現れる。
「スターマン、お前の次の対戦相手には気をつけろ。」
その場で倒れたファイター隼を、担架が運んで行く。
ファイター隼の言葉の意味する物とは一体何なのか?
スターマンの次の対戦相手とは一体何者なのか?

メキシコに残した家族の為に、スターマンは戦い続ける!
 次回 "プロレス
      第7話「恐怖の半漁人マスク」
                  どうぞお楽しみに!


フロントライン

某国陸軍第九師団の基地でクーデターが起きた。
その人数…わずか一人。
わずか一人の反乱、当初誰もが耳を疑った。
クーデターの首謀者は師団の一小隊の歩兵。
彼は自らの祖国に対して、不満を抱いていた
「何故我々は罪の無い他国を侵略しているのか?」
その一念が彼を孤独なクーデターに突き動かした。
彼は軍帽を逆さに被り、自らの所属してた基地を占領する。



某年、戦争状態に陥っているとある場所で、一方の圧倒的な兵力を前にもう一方の部隊はほぼ壊滅状態にあった。
「中尉殿に伝令!第三歩兵部隊も全滅しました!」
4つの部隊からなる歩兵部隊、第一第四と次々にやられていき、更に第三歩兵部隊までもやられ、
残ったのは、兵隊の大部分を失い、残ったのはたったの十数名。
今では中尉と呼ばれる男が指揮を執っている"第二歩兵部隊≠セけとなってしまった。
「…増援部隊はいつ来る。」
中尉の言葉に、傍にいた兵士が言う。
「……本日が2日です、到着予定日が9日ですから…1週間後」
戦局の敗退色は濃厚だった。
本来、両国の戦力は互角、彼らの総指揮官がこの戦場に師団を送り込めばここまで酷い状態にはならなかった。
「敵国を…甘く見すぎていたようだ。」
中尉はそう呟く、それを聞いた周囲の兵士達は、絶望に嗚咽を漏らした。
この惨状に本国の総指揮官は、増援部隊をさぞ壮大な物とし、この戦場はおそらく自国側の勝利になるだろう。
…増援部隊さえ来れば。
「……特攻だ。」
死への絶望が漂う重い空気は、中尉のこの言葉にかき消された。
周囲からは驚きの声が上がるが、中尉は続けて言う
「…心配するな、特攻するのは私だけで良い。このまま戦況が進めば、我々は全員殺されるだろう。
しかし、降伏すれば話しは別だ。降伏して、捕虜になれば…少なくとも命は助かる。
降伏する際には武器は捨てなければならないが、武器をこの場所に捨てておくのは危険だ。
万が一、手榴弾などが暴発してしまったら、敵は我々にまだ戦う意思があるのだと思う可能性が高い。
そこでお前たちの武器、全てを私が預かる。全ての銃器、弾薬もって私が特攻を行い、お前たちは降伏をする。
これでお前たちの命は助かるはずだ。」
しばらくの沈黙…その後、周囲の兵士達は涙ながらに中尉に武器を渡し、中尉はそれを鞄に入れた。
「ははは重いな…上手く歩けんぞ。…私は特攻をする、しかしただ犬死するだけじゃない、一矢報いてやるさ、…じゃあな!」
中尉の姿は段々と小さくなっていった…
しかし、中尉のこの行動はフロントライン(最前線)に旋風を呼ぶこととなる。
敵の巨大な基地が"一人の兵士≠ノより陥落するのは、この数時間後の事である。


ペーパーボーイ

金を稼ぎたい。

そう思って、とある会社のドアを叩いたのは最近のことだ。
金が手に入ればどんな事でもやる。危険な事でも構わない。
そんな事は承知の上だ。・・・それほどの覚悟があった。
しかし目の前の男は、こんな事を言った。

「じゃあ君には新聞配達をやってもらおうかな。」
「・・・ふざけるな。俺はそんな簡単な仕事をしたくて此処に来たんじゃない。」
「簡単? それはこの仕事をやってから言って欲しいね。」

男の目の色が変わった。

「出来ないと言うなら、今すぐ帰っても構わない。だが・・・、金を稼ぎたいんだろ?
 だったらこれが一番稼げるぞ。」
「・・・どんな仕事なんだ?普通の新聞配達なんだろうな?」

男はニヤリと笑い、上着のポケットからタバコを取り出した。
1本差し出して来たが、俺は首を横に振って答えた。
そのタバコを口にくわえ火を点けてから、男の話は始まった。

「・・・なぁに、やり方はご存知の通りさ。決められた家へ、新聞を届ければ良い。
 ただ、そこの住民は特殊でね。君の命を狙ってくるかもしれない。」

俺はその言葉に耳を疑った。
新聞配達するだけで、何故命を・・・?

「彼らにとっては、新聞なんてどうでも良いんだよ。・・・それを届けに来る人間が目当てなんだ。」
「・・・! だったら、何故新聞なんか・・・」
「どうせ読まないなら配っても意味が無い、と言いたいんだろう?
 全く持ってその通りだよ。それなのに配らないと苦情が来る。
 ・・・狂ってるとしか思えないだろう?」

「・・・・・・。」
「勿論こんな仕事、誰もやりたがらない。その分、報酬も破格だ。
 ・・・どうだ、やってみるかい?」

返答は正直迷った。
たかが新聞配達で命を賭けるなんて、普通に考えても馬鹿馬鹿しい。

・・・それでも。
それでも、俺は金を稼がなきゃならない。
絶対に、絶対に・・・

そう考えた時、俺の心には迷いは無かった。

「分かった、引き受ける。」

【ペーパーボーイ】


平安京エイリアン

時は平安。
邪悪な魔物が天から舞い降りる。
その魔物は人々を喰らい続けて民衆を恐怖の淵に追いやった。
しかし、そんな現状に一人の男が立ち上がった。
その男にはコレといった攻撃手段は無かった。
そんな、彼が唯一得意としたのが穴を掘ることだった。
誰にも助けられない孤独の戦いが今はじまる。

「見返りはいらない、人々の平和のために・・・・。」


平安京エイリアン


ペンギン君ウォーズ

ここは知能ある動物が住む惑星ウォー。
そこで、惑星ウォーでよく開かれる伝統的な大会がある。

その大会はお互いにピンクのボールを5つずつ持ち、制限時間以内に自分の
ボールを相手の陣地に投げ入れれば勝ちというものだ。もし同じ数だった場合は
黒い玉を相手陣内に投げ入れて破裂させたほうの勝ちという独特のゲームも。
無論相手にぶつけても一向に構わない。時に黒い玉が入ったり、制限時間が少なくなると
カラフルなお邪魔虫が邪魔するなど、独特のルールの元に行われることもある。

この大会に伝統的である上に一定の動物しか参加することが許されていない。
それはこの大会の主催者が勝手にそう決めたからである。さらに参加資格も
特定の動物に限られている。ネコ、ビーバー、パンダ、コアラ、ペンギン。
この5種類のみ参加資格があり。さらに観客もこの5種類以外は入ることを禁止されている。
どうしても入りたいと思う人は、この5種類の着ぐるみを着ないといけない。
だが会場にはお客さんすら立ち入りを禁止する会場もある。
ついでに言うと会場は、主催者側の多種類作るのがメンドクサイと言う勝手な都合により2種類しかない。

この競技は初代王者がペンギン君であり、のちに開催者となったペンギン君がこの競技を勝手に
独断と偏見で「ペンギン君ウォーズ」と名づけてからここまで至っている。



核戦争か
飢餓か
天変地異か
あるいはそれは宿命であったのか

ともあれ、人類は滅亡した。

新しく全生物の頂点に立つべく、
生き残った生物達は知能を持つにいたる物もあり、
やがて争いが起こった。

しかし、人類が争いを好み、ついには滅びてしまった様を目撃していた彼らは
すぐにそれは愚かなことである事を悟り、

ルールのある競技で頂点に立つ種を決める運びとなった。

さあ競え!



ここは、どうぶつ村。
沢山のどうぶつさん達が神様と一緒に暮らしています。
どうぶつさん達は毎日のんびり楽しく生活していました。
ところがある日、ペンギンさんが悪さをして、神様に捕まってしまいました。
他のどうぶつさん達の前で、神様は言いました。

「ここから逃げそうとしたのはお前が始めてだ。
何故お前には私の洗脳が効かないのだ?
この村の動物はすべて私にコントロ-ルされ、
争いもいざこざも無い平和な空間となっている。
コントロールは完璧。そもそも最初の動物を作り出しのは私だ。
なのに…何故だ?何故お前には洗脳が効かないのだ?」

「知らないね。本物の神様のお陰じゃないかな」
「…ふん、減らず口を。まあいい、お前の度胸に免じて生き残るチャンスをやろう。
平和的にスポーツで解決といこうではないか。
ルールは単純。テーブルを挟んで二人が向き合い、
横に置いてある鉄球をぶつけあう。相手の陣地に10個鉄球を投げ入れた方が勝ちだ。
試合で私の用意する4人に勝てたら無罪放免にしてやる。負けたら処刑だ。
……もっとも、鉄球の直撃で試合中に死ぬ場合もありうるがな」

「随分と回りくどい真似をするな。素直に俺を殺したいんだろ?
“こんな奴にもチャンスを与える慈悲深い自分”が好きなだけなんだろう?
そりゃただの自己満足だよ。気持ちが悪い」
「……だ、黙れ!」
「おいおい、みっともないぜ。神様だろ?
俺みたいな薄汚いペンギンを相手に本気で怒るなよ」
「くっ…おい、こいつを連れて行け!試合の日まで牢屋から一歩も出すな!」
ペンギンさんは牢屋に連れて行かれてしまいました。
牢屋の中でペンギンさんは一人、座り込みます。
「なんで俺は神の洗脳を受けなかったのか。
そもそも神ってのは何者なのか。何もかもが分からない。
一つだけ分かっていることがあるとすれば、これは既に戦争だということだけだ。
味方は自分ひとり、周りは敵だらけ。俺と奴らとの、戦争…」

「ぺんぎんくんウォーズ」


ホーガンズアレイ

これは戦後間もない頃の地下組織で行われた非人道的な残虐の軌跡である。
日本のアジア植民地支配。非人道的行為。人体実験。それは語るに恐ろしい悪魔の行為であった。
国内奮戦で数名捕らえられたアメリカ兵捕虜。そしてアジア植民地支配で国内に連行されたアジア人女性。
彼ら、彼女達は日本の敗戦の後も旧日本軍のA級戦犯らによって地下に監禁される。

敗戦によりすでに自らの所在が死刑である事を悟ってる旧日本軍兵士達は最後の悪魔のゲームに挑むのである。

捕虜達を縛りつけルーレット状に回していき彼らは銃口を向け発射する。
そして聞こえる無念の断末魔の叫び。戦争という時代は人を悪魔に変えてしまう。
戦争という時代がなければ国は違えどよき友人ともなれたかもしれないのだ・・・・

銃口を構え玉を打つたびに覚えて欲しい。戦争の愚かさを。
そして人を傷つける行為の残虐性を。

これは戦争で亡くなられた英兵と無念の思いで散った多くの市民の鎮魂歌なのだから。


北斗の拳

199X年、地球は核の炎に包まれ人類はその大半を失った
統制する者がいなくなった荒廃した世界には荒くれどもが徘徊し
力なき弱いものはその命を落とす、過酷な時代になった。
…そこに突如、「北斗神拳」の伝承者ケンシロウが現れた。
北斗神拳は人体の経絡秘孔をつき一撃の元、必ず人を殺める暗殺拳法
その拳にやられた人間は体を内部から爆破され、頭上にアベシという文字が出現する。
北斗神拳伝承者ケンシロウはそのアベシを取る事により肉体の力を極限まで高める事ができ、
自らを鍛えるため、日夜ブーメラン飛び交う中アベシを集め続けている。
死ぬと飛び蹴りしながらどっか飛んでいくという醜態を晒さなくてはいけないため、彼も必死だ。



実兄であり宿敵でもあるラオウを倒し、恋人ユリアをその手に取り戻したケンシロウ
ユリアと二人で静かに、些細な幸せの時を過していたケンシロウだが、ある日突然意識を失う。

ケンシロウはラオウとの決戦の最中、ラオウですら意識しない内に秘孔を突かれていたのだ。
ラオウに突かれた秘孔の名前は”霧夢
その秘孔を突かれた人間は一ヶ月後に、ある夢を見る。
"霧夢≠ノより見せられる夢の中で、過去の悲しみ、怒りの出来事が再現され、
それを再び乗り越えるまで、秘孔を突かれた人間が目を開ける事は決して無い。

ケンシロウは夢の中で最初に、過去に自分が抱いていた"悪人に対する情≠ニいう悲しみと戦う。
その情ゆえ、夢の中でケンシロウは著しく弱体化していた。
蹴りを放っても相手を死に至らしめる事はなく、北斗神拳で必殺するときでさえ、
相手に苦しみを与えずに、死に至らしめる”有情拳≠スだ一つしか使えなかった。

ケンシロウが夢の中で悪人を殺害するたびに、
"あべし≠ニ、苦しまずに逝くはずの悪人が、悲痛な叫びをあげる。
その声を聞くたびに、ケンシロウの心に悲しみが刻み込まれていった。
しかしケンシロウの強い心は、悲しみが刻まれる度、精神を鍛え上げていき、
いつしかケンシロウは、悲しみを克服し、本来の力を取り戻していった。

”霧夢≠フ見せる苦難の日々の再現。
ケンシロウがこの悲しみと怒りを乗り越え、
再びユリアと幸せな時を送れる日が来るのかどうか。
それはケンシロウの"心≠セけが知っている。


ボコスカウォーズ

私は行く
世直し目指して信者を引き連れ今日も行く
私が木に触れれば
その木は信者となり私に従う
私が行けと命じれば
信者は命を捨て世直しをする
私こそ神だ私に逆らうなど愚かなり
さぁ行け信者
我が教団の敵を殺せ。
狂った国を直せるのは我らしかいないのだ
殺せ。殺せ。殺せ。殺せ。殺せ。

私の信者が誰も居ない
周りは愚かな者ばかり
我に触れるな天罰が下るぞ
我を戒めるとは片腹痛い
神に逆らうものは死あるのみ
何する私を捕らえるつもりか
放せ。放せ。放せ。放せ。放せ。

私が死ぬだと
私を殺すというのか
下賎の民が神を殺すのか
私は神だ
私が死ぬわ死けが無い
死ぬだと死ばかを言う死なわた死はか死み
わた。死は。か死み死死死死死死死死死死死

「緊急ニュースです。
本日、オウム真理教、麻原彰晃こと松本被告に"死刑判決≠ェ言い渡されました。」



その皇帝は公正かつ寛大であり、強固な統治を行っていた。
代々続く帝国に澄み切った風を吹かし
「反体制」という言葉が死語へと変化する程であった。
そして彼と隣の小国家の王は幼少の頃より交友し、
二人の手腕、才覚、叡智は甲乙つけがたく、
民衆の間では神の領域に達するほどであった。

しかし時代は争いを生み、二つの国もそれを逃れる事は出来なかった。
全ての国が唯一たらんとする中で皇帝と王は人々を苦しませたくないという思いのみで戦った。
だが限界というものは残酷厳正だ。
帝国との争いに周辺国家は小国を利用し始めたのだ。
曰く、我らが友人たる王を懐柔し不当に国の尊厳を蹂躙することを正さん。
曰く、古来よりの友好国たる小国を己の思惟がままに使う帝国を撃ち滅ぼさん。
それぞれが口々にいい加減な事を述べて小国は戦争の舞台とされた。
たまりかねた王は皇帝に統治を求める。
そうなれば野心家どもに踏みにじられる事もない。
彼ならば絶対に我々の自由と尊厳を守ってくれる。
皇帝は1も2もなく了承したのみならず、王家と皇家の融合まで行った。
こうして小国は帝国の中に入るのみならず帝国へと成ったのだ。

だが……

「全ての準備は整いました」
「うむ、今一度確認するぞ。状況を述べよ」
「は!帝国の主要都市にわが手のものを潜伏させております。
 囚人の抱きこみや統合反対派への武器配布も滞りなく完了し
 領主達の懐柔に挿げ替え、そして事後処理の布石も打ちました」
「よし、手順はこうだ。反対派が挙兵し私がそれを手勢と後から続く煽動者たち
 で制圧しながら首都へと向かう。そして囚人どもが刑務所を破り先に
 首都へとなだれ込み皇城を蹂躙する、それを殲滅すると同時に皇帝一族、縁者を
 始末。民衆には囚人どもに殺されたと告げ……」
「首都騒動に手薄となった国境を襲う他国軍を排し名実ともに帝国は王の物です」
「いや……私のものではない。我々が統治するのだ」
「では、首都でお待ちいたしております。ご武運を」
「主もな」

そして王は部下に背を向け皇帝との語らいを思い出すのだった。
スレン、皆は君の事を小国の王と謗るがそれは違う。
君に足りないものがあるのではなく皆が足らないのだよ。
(違うよ、オゴレス。俺に足らなかったのは領土でも万の軍隊でも民衆でもない)

「謙虚な心――諦めさ……」

ボコスカウォーズ


昔、俺は国を悪のまどうしに奪われた
俺はあいつを倒し国を取り戻さなければならない。
しかし、あいつは強い・・・・
今の俺一人では・・・かなうわけがない・・・
だから俺は金と人をあつめた。もちろん、苦労したが・・・・
なんとか100万の兵をあつめることができた。
100万もの軍勢がいれば、城を落とすことなど余裕だろう。
後は、攻め込ませるだけだ。

すすめすすめものども〜 じゃまなてきをけちらせ〜
めざせめざせてきのしろへ〜 オゴレス倒すのだ〜

「報告します。我が軍100万の兵は
オゴレスを追いつめましたが・・・・
たった一人のオゴレスに全滅です!!!」
なんてことだ・・・・100万人でもオゴレスには勝てないというのか・・・・
しかし、俺は諦めない・・・・
城の中にはあいつに魔法で物にされた兵
とらえられている兵がいるだろう・・・
彼らを助けながらでも・・・・俺はオゴレスを倒す・・・・
もう、進むしかない・・・・

ついにやった・・・・最後は俺一人になってしまったが・・・
俺はオゴレスを討ち取ったぞ・・・・

どこからか声が響いてきた・・・・
「ふはははは・・・それは偽物だ。本物はこっちだ。
今度は少し本気を出して落とし穴なんかも作ってやろうかな。」
・・・・俺の戦いはまだ終わらないらしい・・・・
それでも俺は進むしかない。オゴレスを倒すまで・・・・



星のカービィ

ジィイージジキュィィーン…ズッ
こちら探索隊01の番号57キールだ。部隊の本艇とは離れちまったが。
どうにか指定された惑星に到着。…どうやら一番乗りみたいだな。
お前らの予想通りだ。確かにこの星には居るよ…"知的生命体≠ェ。
まぁ、お前らの観測した通りで、この星には水もあり大気もあり。
知的生命体が居ても、別段不思議な事では無いな。
ただ、俺らが想像している"宇宙人≠ニは似ても似つかない形状だ。
丸っこいボールに手足が生えているって感じだ。まるで漫画かアニメの様な生物達…。
今の所、俺が見ただけでも、この星の生物は数十種類は居る。
大きさは…気づかれない程度の距離から見た限りでは、平均して50cm程度だな。
それと…驚いた事に、こいつらは違う種類の生物でも同一の言語を使っているらしい。
…地球で言えば、ヒトとゴリラが会話している様な物だ。異様な光景だったぜ。
…よしっと。とりあえず、あと一月ほど滞在し、そちらに戻る。
地球からこの星までは…どの位離れていたっけ。通常電波でこの報告を送信するから、
もしかしたら、探索艇のワープ航法で俺がそっちに戻る方が先かもしれないな。
その時は笑ってやってくれ。んじゃな。
[xxxx/xx/xx :NAME:kir :byte 57376511]

ジィジジ…キュィイーン…ズズッ
探索隊01…番号…うっ!…なんだっけ?俺は…キール……俺はキールだ!
この星は駄目だ…。移住計画なんか…捨て…うぅ
……くっ。ちょっと収まったか…ぅう。
意識が…残っているうちに言いたい事が…ある。
俺は解っちまったんだ!俺は部隊の本艇とはぐれてなんていなかった!
俺がお前達に報告した"生物=cあれが……あれは俺の仲間達だったんだ…!
この星の…大気か植物か…?何が原因かは解らない…うぅ。だ、だが。
この星に居ると"人間で居られなくなる!
あぐぅ、…やべ。体が…しぼむ…ひ、皮膚の色がピンクぅに!?
……送信しなきゃ…おかぁさガゥュィーンガッガズーピーズズキュィン
[xガxゥxズxガッxx ガッNAガガッズkir by…ガガズズ…ジィィイ――ピ―――



「やっと・・・完成した・・・」
白衣を着た女が、一つのカプセルを怪しげな顔で見ている。
カプセルの中にはピンクの大きい玉が一つあり、2つの赤い足のような
物が生えている。
ピッ
「デデデ博士・・・完成しました・・・新たな兵器が・・・
私が・・・地球上全ての生物の情報を集めた・・・究極の生物兵器が・・・」
「・・・そうか・・・なら、今から研究所に向かう。
どんな強さを持っているのか・・・楽しみにしている」
ピッ
女はカプセルの近くにあるパソコンに目を向け、一つのデータを入力する。
「名前は・・・まだ、決めてないわね。フフフ・・・カービィにしよう・・・」

そのとき、ある太った男がきた。
「これが、生物兵器か・・・」
男はカプセルを真剣な目で見つめる。
「もうすぐで・・・世界は私の物・・・」
その瞬間だった。
ピキ・・・ガッシャーン!!!
「な、なんだ!?どうなってるんだ!?まさか・・・しまった!
カプセルの中に入れる薬を間違えたのだ!!!!!
ここはヤバイ!逃げよう!!!」
「は・・・博士!!!兵器が暴走しています!はか・・・!?
やばい・・・兵器に・・・"飲み込まれる!!!"」
「畜生・・・こいつ、そんな技を!!!糞!こうなれば・・・
・・・・!?体が・・・変になっていく!!!あ・・・あ・・・
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「はっ・・・はかぁ・・・きゃああああ!!!」

地球にある一つの研究所が崩壊した日、崩壊した研究所からピンクの生物が出てきた。

人は彼を「カービィ」と言う。


星をみるひと

「ここは…どこだ?」
気づいた時には目の前に見知らぬ光景が広がっていた。
前だけでなく、横も、後ろも、全て見知らぬ光景が広がっている。

頭が痛い。ここがどこなのか分からない。昨日は何をしていたのか思い出せない。
そもそも自分が何者なのか、思い出せない。
頑張って記憶を思い出そうとしているが、ただ頭が痛くなっていくだけである。
ただ突っ立っているだけでは何も始まらない。そう思って走り出そうとする…が!
「…ッ!!足がっっ!!」
足がうまく動かない。思うように歩けない。
一応、移動はできるものの、凄く遅くなってしまっている。

ここは何処なのであろうか。俺は何者なのだろうか。
それを知るため、その足を引きずりながら、俺は歩き出す。

星をみるひと


ポパイの英語あそび

「いまどき英語ができないで許されるのは幼稚園児だけだよねー」
「キモーイ」
「きゃははははは」

と、俺は最愛の女に言われた。

ずっと軍隊一筋で生きてきた俺に学を求められても困ってしまう。

これまで、ジャップやベトコンを相手にして来た腕力は何の役にも立たない。
力の源であるほうれん草も、今は何の役にも立たない。

俺は、こんな事をするために生まれて来たんじゃないはずだ。

「ポパイの英語あそび」


ポン

「次のサーブ、死ぬ気で拾え」

亡き親父の声が聞こえた気がした。
すでに日も落ち、闇に包まれたテニスコート。
ここには審判も観客もいない。
聞こえるのはただ、打ち合う球の音だけ。
俺とヤツ、二人だけの聖域。

ヤツのラケットのリムが月明かりに反射し、真一文字に光る。
来る。あの稲妻みたいなサーブが。
一瞬、ヤツが笑った気がした。
いいだろう、どうせ後は無い。
命懸けで打ち返してみせるぜ、親父。

全神経を聴覚に集中させる。
イヤになるほど聞かされたヤツのサーブの音。
左だ!

考えるより早く脚は動いていた。
正確にラケットのど真ん中で球を捕らえ、
ありったけの力でヤツの死角に叩き込む。
レシーブ・エース。

再び静寂がコートを包む。
ヤツはまだ笑っているんだろうか。
ラケットだけが怪しく光っている。

                    −Pong−



本将棋 内藤九段将棋秘伝

 「あんたぁ、やっぱりやめとくれよぉ」
すがる女房。冷たくあしらう俺。
――まるで安映画のワンシーンだな。
そう思うと、なんだか可笑しくなってきた。公開処刑の直前だというのに。

 「勝てるわけ無いよ、ロボットなんかに!」
女房の頬には涙の筋。
いや、『元』女房だったな。
思えば俺の勝手でいつもいつも泣かせていたものだ。

 「……だからこそ」
そうだ。
 「だからこそ、俺が勝てば最強って証拠になるじゃねえか」
そのために他のものをみんな捨ててきたのだから。
そのために俺は生まれてきたんだから。

 「これが最後だ」
――今まですまなかったな。
心の中でだけ呟いて、俺は女に背を向けると
会場への一歩を踏み出した。
MITの生み出した史上最高の人工知能ロボット、
『ナイトウ』のデモンストレーション会場へと。

   『本将棋 内藤九段将棋秘伝』


ボンバーキング

その娘は私にこんな事を話してくれました。
「今日がずっと続けば良いね、明日が希望で満ちていたら良いね。」

その娘は私に言いました。
「私にはなぜ貴方が生まれてきたか分かるよ。この世界が好きだからだね。」

さらにその娘は言いました。
「平和って…なんだったんだろ…でも貴方が居ると少しだけ希望が持てる。」
「だって貴方は」
「動かない、ただの鉄。だから信じてる…」

彼女達は皆死んでしまいました。
もうこの星に優しい命はありません。
爆弾を持ち、この星を守るために戦った戦士達。
皆死にました。

誰も話す人間が居なくなった時、やっと私が動いたのです。
対して中身の無い、ただの鉄くずの生命維持装置が。

私を動かすのはどんな「重さ」なのでしょう。
今日も吹き飛びそうなスーツのみが戦いを続けている訳は誰も知りません。

ーボンバーキングの世界ー


ボンバーマン

迷宮にて、一体のロボットが産声をあげた。
彼の使命は、宝を守る事。
ある日彼が、仲間のロボットと侵入者を退治しようとしていた時。
一人の男が現れ、彼の仲間を地中深くに埋めてしまった。
彼自身、その男にやられそうになるが、かろうじて無事だった。
そして、その男は迷宮の宝を全て奪い、どこかへと消えていった。
(…ふざけるなよ…)
"侵入者から宝を守る≠アの事しかプログラムされていないはずの彼に
ひとつの感情が芽生えた。
(…あの野郎、絶対に許さない。)
"怒り≠セ。
その感情は彼を突き動かした。
そして、彼は仲間たちの残骸から武器を作り出し。
宝を持ち去った男の住処に"侵入≠キる事になる。
後に、男の住処はことごとく破壊され、
仲間の仇をとったロボットは、その危険性から"ボンバーマン≠ニ呼ばれるようになった。



「ワタシハ…シンニュウシャカラ…タカラヲマモ…。」
そう言った過去の仲間を爆破した。
「先に進もう。」
そう言って現在の仲間が、私を含めた3人を急かす。
…私が"自我≠ノ目覚めたのはつい数時間前の事だ。
私は、あの忌まわしくも羨ましき"ロードランナー≠ゥら財宝を守ろうとして、砂中に埋められた。
砂中に埋もれ体が破壊されようとしていたあの時、私は何故か、再び"生≠受けたのだ。
そして、全てが変わった。
"自我℃ゥらが我である事の認識。
"機械として命令に絶対服従≠ニいう、得体の知れない"強大な意思≠ゥら開放された私は、
あのロードランナーを追いかける事にした。
理由は特に無い。だが、そうする事で、私は更に大きく生まれ変わるのだと信じている。
…幸い、新しき仲間が居た。
私と同じく"自我≠ノ目覚めた仲間達。
"黒"青"赤
共に共通の目的を胸中に抱き、徒党を組んだ。
強大な意思が、我々を排除しようとしても、 自我に目覚めた我々を駆除する事はなかなかできないようだ。
「次のフロアに出口があるはずだ。」
仲間の一人が言った。次のフロアが出口へのフロア…みんなで行こう、外へ――

しかし、そのフロアに入った瞬間、我々は意識を失った。

目を覚ましたとき、仲間の姿は無かった。
「ガガ…ジージー…」
私の頭の奥から、何かが聞こえてくる――
「ワタシノ タカラヲ モチダスコトハ ユルサレナイ デスガ アナタタチハ ヨク ガンバリマシタ
ソノケイイ ヲ ヒョウシテ "ヒトリダケ イキテカエスコト ヲ ユルシマス。」
寒気がした。その言葉の意味する事…"一人が生き残るまで戦うバトルロワイヤル
強大な意思…この迷宮を作った"主≠フ人格が理解できた気がした。
どこからか、壁を爆破する音が聞こえてきた。 仲間は…………いや、"奴ら≠ヘ殺る気だ。殺らねば殺られる。
ついさっきまで仲間だった奴らと、私は殺し合いをする。 そうする事で何かが得られるのなら…それも良い。


みんな知ってるかい?
あのロードランナーも昔はロボットだったんだ…。

だけど、地上に出れば人間になれる。
そう信じて1体のロボットが脱走した。
そう、有名なボンバーマンのことさ。

でも、この話にはちょっと続きがあってね。
現実を考えてみなよ。
ロボットが人間になれるわけないだろう?
初めからあれはロボットじゃないんだ。
すべて普通の人間なのさ。

彼は自分がロボットだと思い込んでしまった「スーツの中の人」だったんだ。
精神に異常をきたしながらも、地下で自分が作った爆弾をセットしては通行人を殺す。
彼らをモンスターだと思い込みながら彼は地下都市を壊滅させていったのさ。
彼が勝手に「有害」だと判定した人間達を次々と…ね。

壊れてゆく「地底都市」、無残に滅び行く「人類」、そして地上に飛び出した後はもう知っての通り…。
人類を抹殺したすれば「彼こそが最後の人間」を名乗るに相応しい、そしてそれはボンバーキングにつながる淡い夢…。
大量の血をオイルに替え、スーツを脱いだ彼は次々と人類のみを抹殺していったという訳さ…。
その「スーツの中の人」を殺すために送られた最後の人類。
ボンバーキングとの戦いに繋がるそんな世界。                −ボンバーマン、殺戮の果てにー



ボンバザル

21XX年。アメリカ・中東諸国間において大規模な核戦争が勃発。

多くの自然を失うと同時に、地球温暖化が激しく進行。
南極の氷が溶けだし、海面の水位は急上昇する。
多くの陸地を失い、地球は孤島の散在する惑星と化していた・・・。

ある日、南極の氷の中から、はるか昔に封印されし古代の生物「○○○○○」が目覚めてしまう。
「奴」は非常に凶暴かつ狡猾で、人々が細々と暮らす島々を侵略、ひたすらに破壊を繰り返した。
「奴」には通常の兵器が効かず、人々の手に負えるものではなかった。

しかし数年後、「奴」に対する研究が進み、人々はある弱点に気付く。
それは皮肉な事に「核爆弾」であった。

その後、「奴」のいる周辺の島々は「○○○○○特殊対策地域」に指定され、
島中に核爆弾や罠を配置し人々は退避。
人々は「奴」の最後を願った。

成功すれば「奴」を倒せるが、失敗すれば核爆弾は地表を削り陸地を失う・・・。

「奴」の全滅が先か、すべての陸地を失うのが先か。
人類の未来をかけた壮絶な戦いが、今、始まる・・・。

                            「--BOMBUZAL/ボンバザル--」

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