【世界】ツンデレ兄妹姉妹(従)にちょっかい出した88【滅びねーかな】


388 :2006/03/21(火) 18:48:38.54 n6Q0eyzV0
平井ケツバット
ぼぅん料理
耳はみ女になっちゃった


392 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 18:50:25.92 CoCnYWD70
>>388
女にって・・・・あ、アレですか?


402 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 18:56:30.01 /5G4v6z7O
>>392
(⊃ω⊂)コンバンー
∩・Д・∩ワァー

まだなんか疲れてます⊂⌒~⊃。Д。)⊃


407 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 18:58:02.41 CoCnYWD70
>>402
こんばんわw
大丈夫ですか?


413 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 19:00:34.35 /5G4v6z7O
>>407
まだちょっと本調子じゃないかな……でも、大丈夫だよ
ありがとう。


412 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 19:00:15.94 CoCnYWD70
>>409
あのあのあの・・・聞きたいことがあるんですけど・・・いいですか・・・?


418 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 19:01:59.17 /5G4v6z7O
>>412
遠慮せずどうぞー

確かに半裸に近い格好で寝ましたが


416 :2006/03/21(火) 19:01:11.40 KFjFh0P20
聞きたいことは初体験の痛みと感想だと予想してみる


421 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 19:03:13.56 CoCnYWD70
>>416
先に言わないでください・・・・

>>418
えっと・・・・・>>416さんの言うとおりです・・・・はい・・・・


431 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 19:06:54.64 /5G4v6z7O
>>425
痛み、かぁ。
はっきり言いますね。
私はかなり痛かったです。血も出ました。

ですが、繋がった時の心のぬくもりというか充足感はそれ以上でした。
体は、確かに痛かったです。でも、心は本当に幸せになりました。


433 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 19:07:50.63 CoCnYWD70
>>431
あ、ありがとうございます・・・・そっかぁ・・・・
へんなこと聞いてごめんなさい・・・


435 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 19:09:36.66 /5G4v6z7O
>>433
ごめん。余計な一言になっちゃったかな。
ハルちゃんの兄ちゃんはハルちゃんをすごく大事にしてくれてるから、大丈夫だよ。
安心して。


513 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 20:02:44.94 /5G4v6z7O
兄に呼ばれたので、いってきます。ノシ


570 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 20:34:59.67 /5G4v6z7O
今、兄が私に寄り添う形で寝ています。


571 名前:ハルンケア ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 20:36:27.92 CoCnYWD70
>>570
やーいやーいらぶらぶー。


579 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 20:40:24.77 /5G4v6z7O
>>571
ラブラブですよーw

身動きがとれないから安価無理w


607 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 20:58:26.00 /5G4v6z7O
さぁて、兄の起床安価いいかな?


612 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:01:28.30 /5G4v6z7O
>>620で。
一線を超えそうなのはなしで


620 :2006/03/21(火) 21:03:24.32 xBr+lQKW0
お兄ちゃん!!優勝だよ優勝だよ!!!やったね明日はホームランだ!!!!
とか適当に騒ぎながら脇をくすぐって起こす

んで↓も追加


621 :2006/03/21(火) 21:03:26.67 eezXDZK30
耳元で猫鍋の歌を歌う


622 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:04:09.03 /5G4v6z7O
猫鍋の歌が分からない私。


628 :2006/03/21(火) 21:07:51.32 eezXDZK30
じゃぁ、耳元で猫語で


630 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:09:43.70 /5G4v6z7O
お兄ちゃん!!優勝にゃ優勝にゃ!!!
やったにゃ、明日はホームランだにゃ!!!!
とか適当に騒ぎながら脇をくすぐって起こす

よし、やってきます。


655 名前:ハルンケア ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 21:27:46.92 CoCnYWD70
産業で。

妹、ネコミミつけて入室。
「ら、らいしゅき・・・・・・・/////」
( ゚д゚ )


659 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:29:57.13 /5G4v6z7O
>>655
可愛すぎ!!(*´ω`)


668 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 21:33:49.09 CoCnYWD70
恥ずかしい・・・・・


674 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:36:25.60 /5G4v6z7O
>>668
猫ちゃん、おかえりwwww
すっごく可愛かったよw

私もドンキで買おうかな、猫耳


682 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:43:32.79 /5G4v6z7O
じゃあ、まとめ完了したから、投下します?


687 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:46:22.72 /5G4v6z7O
私に寄り添っている兄の耳元に口を寄せる。
そして、
私「お兄ちゃん!!優勝だにゃ優勝だにゃ!!!
やったにゃ、明日はホームランだにゃ!!!!」
小声で叫びながら、脇をくすぐる。
兄「…………んんっ? やめろ……」
体を捻って避ける兄。
そういえば、兄は脇をくすぐっても効かないんだった_| ̄|〇
私「うにゃにゃ。起きるんだにゃ。もう九時を過ぎたにゃ」
兄「……ったく」
私「お兄ちゃん!!優勝だにゃ優勝だにゃ!!!
やったにゃ、明日はホームランだにゃ!!!!」
猫手でぽかぽかする。
兄「うるさい……どこの野球漫画の台詞だ」
むにっ、と頬を揉まれる。
私「にゅっ」
離す。
私「……うにゃあ。……おはようだにゃ」
兄「おはよう」
キス。
べろちゅー。
私「うにゃ……もっと、にゃぁ」
兄「甘えん坊の猫娘めw」
キス。
べろちゅー。

以上です。
いつも通りでごめん。_| ̄|〇


689 名前:ハル妹 ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/21(火) 21:48:51.00 CoCnYWD70
>>687
かわいいwww


691 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 21:52:13.36 /5G4v6z7O
>>689
猫耳装備には勝てない……_| ̄|〇


706 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火)
22:02:35.81 /5G4v6z7O
私も今から勉強します。ノシ


720 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火)
22:20:15.16 /5G4v6z7O
ふぅ。もうこんなに勉強しちゃったよ。
もう充分だよね?










すいません。真面目にやりますからお許しを。


729 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 22:26:23.03 /5G4v6z7O
兄に渡された問題、ムズカシス……。


743 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 22:35:48.81 /5G4v6z7O
兄「この問題が解けなかったら、キスなし」



そりゃないっすよ。_| ̄|〇


752 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 22:39:27.07 /5G4v6z7O
解けたぁぁぁぁ!!


871 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 23:45:12.52 /5G4v6z7O
体操服とかスクール水着って興奮するんですか?


873 :2006/03/21(火) 23:45:58.13 0pMd+Z570
>>871
お兄さんがスーツ着てたらちょっとドキっとしない?
それと同じさ。


875 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 23:46:53.14 /5G4v6z7O
>>873
なるほど……。


883 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 23:49:53.65 /5G4v6z7O
一応、ブルマはあるけど……。サイズが


888 :2006/03/21(火) 23:50:47.33 cA4F2fi20
>>883
パッツンパッツンなのが言いという人もいる。

ドンキで猫耳といっしょにコスプレ衣装買ってみては?


910 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 23:54:54.06 /5G4v6z7O
>>888
猫耳体操着とか猫耳スクール水着とかかなぁ……?

まぁ、まだ早いかな。


922 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/21(火) 23:57:58.30 /5G4v6z7O
まずは猫耳で反応を確かめてみます。


916 名前:ぼぅん ◆Tiu0ZjFYkY 投稿日:2006/03/21(火) 23:56:24.45 FbcAjwJt0
>>910
まずは学校の制服からスタートしてはどうだろう?


926 :2006/03/21(火) 23:58:43.79 u7bHOUtg0
>>922
確かめるて・・・・
普通に聞けばいいじゃん


931 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 00:00:04.99 M/UYSJSeO
>>916
どうやら制服は好きなようです。
>>926
驚かせてみたいw


949 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 00:07:16.07 M/UYSJSeO
兄の筋トレ後や夏によくやる、
上半身裸、下はジーパンという姿にドキッとする私。
お風呂行ってきます。ノシ


【カズと】ツンデレ兄妹姉妹(従)にちょっかい出した89【みさくら】


55 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 01:22:11.40 M/UYSJSeO
(´・д・`)ヤンタクナールニャ♪


57 :2006/03/22(水) 01:23:12.97 rAhIg0YR0
>>55
一緒にお風呂に入って、
昨夜の事思い出して、
一人でもじもじして
XXXXとかしちゃった耳はみおかえり。


61 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 01:24:02.74 M/UYSJSeO
>>56-57
!!!!(/////)


65 :2006/03/22(水) 01:26:06.30 UULPX28a0
>>61
おや?エロはみの様子が…


デン、デン、デン…デデーン

エロはみは 自慰はみに 進化した! おめでとう!


72 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 01:28:43.35 M/UYSJSeO
>>65
自分ではやってないよぅ……。

産業

今日も
お風呂で
手と口でした


82 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 01:33:13.57 M/UYSJSeO
詳しくは産業が限界……恥ずかしい
お返しは……全身を可愛がってもらいました。


293 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 03:20:03.07 M/UYSJSeO
私もそろそろ寝ます。
今日も一日お疲れさまでした。ありがとうございました。
おやすみなさい。良い夜と月と星と夢と明日を。


327 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:07:02.19 M/UYSJSeO
夜分遅くに失礼致します。


333 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:11:19.03 M/UYSJSeO
初めての方がいらっしゃるようですね。
初めまして、こんばんは。
>>魔法遣い
もしかしまして、魔法遣いさんですか?
リアルタイムでお話を拝聴頂けるのですか?


332 :2006/03/22(水) 04:10:22.65 W2IL2x4m0
>>327
まとめ出来たのかな?


336 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:13:26.91 M/UYSJSeO
>>332
一応、まとまりました。
が、小説文体で書きましたら、かなり大袈裟になってしまいました。


339 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:15:54.70 M/UYSJSeO
まずは魔法遣いさんの話を拝聴したいのですが……。
お先にどうぞ。


341 :2006/03/22(水) 04:19:22.72 irtm/Dkg0
>>339
いや是非先に。

本当に醜態さらす話でしかないんですよ、未練っぽいのタラタラって感じで><
恥ずかしいけどその後必ずやりますので


343 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:21:40.10 M/UYSJSeO
>>341
はい。それでは、お言葉に甘えまして。

前置きとしまして、かなり大袈裟になってしまいました。加えて、小説文体です。
どうかお許し下さい。


344 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:22:38.68 M/UYSJSeO
これは有りふれた昔話だ。
路傍の石に過ぎないが、それでも大切な、私の昔話だ。


『子供は元気が一番だから』
こんな台詞は正にそこらに転がっている。
クラスメイトの保護者、学校の教師、隣人の母親……。
私は5、6歳の頃からその言葉に酷く傷付いたものだった。
―――出来損ない。
それは私に酷く似合っていた。
心臓に欠陥がある。それが私の最初にして最大の悲劇だった。
運動など出来はしない。泣き叫ぶ事さえ危険に成り得た。
何故、私はこういった体なのだろうか。
容赦の無い時間と現実は私を苛んだ。
そして、幼い私は苦しみ抜くでも、悩み抜くでもなく、簡単に、静かにシンプルな結論を出した。
―――私は、欠陥品である、と。
簡単にあっさりと出てしまったこの結論は、そうであるが故に危険で、当然の如く歪んでいた。
―――これは路傍の石。取るに足らぬたった一人の人間の些細な物語である。


私と同じ年齢の子供は広いグラウンドを駆け回り、ボールでじゃれあい、遊具で鬼ごっこ。
全て私には無理な芸当だった。
『子供は元気が一番だから』
その光景を見て、例の台詞がリフレインした。心に銃弾が突き刺さる。
そのハチャメチャに騒ぐ幼さならではの遊びの何が楽しいというのかとさえ、理解出来ない私。
そして、それを羨望の眼差しで見ていた昔を私は懐かしんだ。
まるで若者を見守る隠居した老人の様に。
銃創だらけの心はいつのまにかこうなってしまっていた。
銃弾には慣れてしまっていた。血が出ても、それはいつもの事だから気にも止めなかった。
目の前で繰り広げられる遊戯を見て、私は頭の中で遊んだ。
しかし、それは只の夢想。
夢想に過ぎない。いつの日にか、願望ですらなくなってしまった。
この手に青空が掴めないのと同様に、指先はその蒼さに触れる事さえ叶わない。
どうしてそうなったのかは考えなくなった。結論が出てからは放棄した。
絶望は依然として私にあり、理由は無意味であったからだ。


出来損ないの欠陥品であった事が最大の過ちとするのならば、
私の家族が素晴らしかった事が二番目の悪夢だった。それは最大の慈悲でもあったが、意味は薄かった。
どうして父はこうも偉大なのだろうか。
何の理由があって、母は私に優しいのだろうか。
何故に妹は私を慕い、懐いているのか。
どんな考えで伯父は私に良くしてくれるのか。
それなのにどうして、私はこうも愚かで、腐っているのか。
私は縋った。運命という神に縋りついた。
何処かに救いがあるはずであると盲信した。
努力した。己の欠落を、何かで埋めようと必死に足掻きを試みた。
運動は出来ない。面倒は掛かる。だからこそ、時間と労力を積み重ねた。
勉学に励んだ。書を貪った。それ位しか出来る事が無かった。
欠落は他人とは異なる事である。至極当然、目立つ。
ある程度精神の成熟した大人なら許容できるであろう私を、私と同じ年齢の子供達は許さなかった。
それに繋がるのは、いじめという名の排斥。
言われの無い中傷。意味の無い暴行。
それにも我慢し、忍耐と努力を重ねた。
何度も何度も。繰り返し繰り返し。無様に無様に。
人並みの人生を目指して、せっせと邁進した。


しかし、空虚。
全教科100点のテストも、教師に誉められた読書感想文も、膨大な書物から得た知識も、渇きを満たさなかった。
ようやく辿り着いた先にオアシスなどなく、広大な砂漠だけが其処にあった。
遂に、私は心で叫んでしまった。
私は、どうして生まれてしまったのか。
何故、私などが生まれてしまったのか。
―――最初からいなければ、私は何も苦しまなかった。
人並みの人生でありたい。それは叶わない。
私は出来損ないだからだ。
なのに何故、私はこんなにも素晴らしい家族があるのだろうか。
―――私はここに生まれるべきではなかった。
完璧な作品を、何故に神はこの慈愛に溢れた家族に与えなかったのか。
私は純粋にこんな馬鹿げた事を考え、無音で叫んでいた。
嘘偽り無く、私の血肉が妹や次に生まれてくるかもしれない子供の養分になる事を滑稽に願望した。
―――これは路傍の石。取るに足らぬたった一人の人間の些細な物語である。


"自分は間違いだった。"
そう、私は私を断じていた。
すると、一切の興味が無くなっていった。横たわる惰性と残した義務で勉強し続け、歩いていった。
長い時間が掛からずに私に順応したこの生き方は、この上無く楽で、安心できる歩き方だった。
それは安らぎに似た何かだった。
故に私は私に興味を失い、ただただ私を客観的に観察していた。
いつの日にか、手術によって完治する見込みがあると言われた時、そう深い感慨は浮かばなくなっていた。
私に埋められる、私が欠落していたパーツは見つかった。
だが、そのパーツが失われた期間によって私はもう手遅れになっていた。
いつのまにか私は入院していた。個室を用意されていた。
別途に料金が掛かるというのに、私の親は気を利かせてくれた。
そんな価値、私にはない。
そう思いながら、私は深く親に感謝した。


病院は白かった。白過ぎて、気が滅入った。
だけれども、それは悪くないと思い始めた。
回診と早い就寝時間さえ我慢すれば、勉学や読書に埋没出来た。
気掛かりなのは味のしない食事だった。
塩気がしない。理由は分かるが、我慢に耐えない。
そんな事を、ロビーで母と話していた時だった。
「小学生以下用のにすればいいよ」
私と同世代の人間だった。
陰欝な病院だと言うのに、やけに眩ゆい笑顔だった。
私はそれを今でも凛然と覚えている。
「小学生向けの方が美味しい」
その人は繰り返し言い、そう教えてくれた。
その言葉に従ってみる事にした。確かにこの方が味が少し濃く、旨味があった。
翌日、その人に会い、礼を言った。人は笑顔で逆に礼を言ってくれた。
それからというもの、私はその人と良く話すようになった。
他愛のない、記憶に残らないような話をたくさんした。
時には、持ち込んだテレビゲームで一緒に遊んだりした。
たかだか数日で、私は他のどんな友人よりも大切な友人を手に入れた。
友人は、よく笑っていた。私よりも重い病気だというのに。
―――低くない確率で死が訪れるであろう病気だという事は後程知った。


友人はそんな自分を見据えて、笑っていた。
心から笑っていた。眩しかった。羨ましかった。
友人に差し伸べられた手に、その在り方に、私は惹かれた。
ただそれでも、私は私に興味を持たなかった。
理由は分からない。ただ持たなかった。それだけは言える。
何処か自分に似た、そして何処か決定的に自分とは違った友人。
将来は幸福(しあわせ)になりたい、とよく言っていた友人。
―――そんな友人。


遂に手術が行なわれた。
友人が先であった。その翌日、私が受けた。
短い期間の付き合いであったが、私は私よりも友人の安否を心配し、成功を祈った。
手術が終わり、目が醒めると、其処は集中治療室だった。
まるで冷蔵庫に閉じ込められたタッパーの様に病人が並んでいた。
私の横には、友人がいた。意識はなかった。
麻酔と疲労と肉体の異変で朦朧とする私は友人を俯瞰しながら、意識を手放した。
また、目が醒めた。時間は分からない。集中治療室には日光が入らないからだ。
途端に隣から耳障りな音が聞こえてくる。無機質。無粋。不規則。

隣。

それに気付き、私は首を横にやった。
其処には痙攣する友人。ドラマでしか見る事の無かった死に際の足掻き。
私は震えた。道に迷った幼子の様に震えた。
医師や看護士が駆け寄り、何やら友人を慌てていじくっていった。
―――そして、不規則な心電図の音が、単一になった。
私は事実、気絶した。眠っただけかもしれない。ただ、今が恐怖だった。


翌日、隣には誰もいなくなり、数日後、一般病棟に移った時に友人の死を知った。
無残。あまりにも無残。
外は雨。暗い空の下、私は憧れと尊敬と羨望の的であった友人を思い返し、神を呪った。
神が成したのは、私という欠陥品を生産し、自壊させ、
そして私ではなく、希望の有る人間、私の友人を殺す。そんな結末。
神は自分を救えない。神は自分を許さない。
―――神には何の価値も無い。
雨よりも激しく、私は独り、滝の様にひた向きに泣いた。
無言のまま、静かに泣いた。
無性に私は悲しかった。ひたすらに悲し過ぎた。
友人が死んだ瞬間を脳裏に思い描く。
私にとっての聖人。その聖人の死が、その死の瞬間だけが、私の網膜から離れなかった。
皮肉にも壊れてしまった私は、手術に成功し、見事に完治した。
だからもう二度と、あれだけの聖人には会えない。それが私を余計に悲しくさせた。
あの聖人は恐らく、救いだったのだ。私に与えられた唯一の救いだったのだ。
―――だがそれはもう、意味の無い話。
そう言い聞かせ、私は先に進もうとはしなかった。
何故なら、ようやく私は学習した。この先は渇きと絶望しかない、と。
周りは私に祝福するが、私はちっとも嬉しくなかった。
ただ、上っ面だけは嬉しがっていた。絶望だけは募っていった。


そんな絶望の私に、友人と共通の看護士から手紙が渡された。
夜に独りで封を開ける。手紙は友人からだった。汚い字で書かれた短い文章。
最初の一行に、私の名前宛に綴ってあった。
私はその一行目に目を通した瞬間、不覚にも涙が零れた。
夢中で二行目に目を通した。

『今まで、ありがとう。』

究極が、あった。
崩壊した。崩れ落ちた。私の身も心も。
その、たった十文字にはどれだけの念が籠められていたのだろうか。
これほどまでに尊く、崇高で大切なものがこの世の何処にあろうか。
私はもう三行目からは読めなかった。
私はただただ、その紙切れを胸に抱き、声を出して泣いた。
叫ぶ様に泣いた。燃焼する様に泣いた。枯れる様に泣いた。
何度も、友人の声で二行目が再生された。

『ありがとう。ありがとう。ありがとう。』

私は壊れたカラクリ人形の様にそう呟き続け、泣いた。心底、感謝した。
そして、己の無能と愚かさと愚鈍を詰った。


私は、友人がよく言っていた幸福(しあわせ)を知りたくなった。ただ単純にそれを求めたかった。
遠い昔に諦めたはずの追求の先。
私は心底羨んだ。そしてどうしようもない程に渇いた。幸福に。
友人には出来なかったもの。得られなかったもの。神が与えなかったもの。
生と幸福。
手を伸ばしても得られなかった、大切な何か。
友人は私を救った。神は友人を許さなかった。救いを得られなかった友人を誰が救う。
だから、私はもう一度進み続ける。
賭けるものは己自身。戦うべきも己自身。
私は幸福になる。曖昧で抽象的な事象を目指す。
方法、過程、結末。全てが不明。難解である事だけが分かっている。
だが、私は幸福になる。今、横にいる義妹で婚約者の女性と。
―――これは路傍の石。取るに足らぬ、たった一人の人間が想い人と繰り広げる些細な物語である。



355 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:43:30.03 M/UYSJSeO
独善的で汚い文です。
どうかお許しを。申し訳ありません。


362 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:49:55.32 M/UYSJSeO
申し訳ない。このような私事を書き殴ってしまいまして。
重ねてお詫び申し上げます。申し訳ありません。


366 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 04:54:29.75 M/UYSJSeO
前に妹が書き込んだ、恩人とはこの人です。

私達二人は、二人とその子供達で幸せになります。
皆様には大変お世話になりました。
本当にありがとうございます。


371 名前:耳はみ兄 ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 05:02:01.62 M/UYSJSeO
それでは、そろそろこの場を後にしたいと思います。
皆様、ありがとうございました。
御幸せと御健康を祈りつつ、おやすみなさいませ。
良い夜と月と星と夢と明日を。


最後に一言だけ。

生と愛は素晴らしい。
悲しくても、儚くても。
だから、私は思います。
全力で生き、愛して下さい。
寿命という理不尽が貴方の生命を奪う時まで。


720 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 12:13:10.82 M/UYSJSeO
はーるやすみー春休みー♪
(⊃ω⊂)コンニチー
∩・Д・∩ワァー


735 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 12:19:29.62 M/UYSJSeO
今朝は兄がお世話になりました。


803 名前:ハルンケア ◆Ya.0wMujzY 投稿日:2006/03/22(水) 12:48:49.47 tCpZZ5wD0
あーニヤニヤ

妹に愛してるって言われた件。

あーニヤニヤ


812 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 12:51:44.93 M/UYSJSeO
>>803
いいなぁ。私も昨日言われたけどw


814 :2006/03/22(水) 12:52:59.15 uqXOQmFs0
>>812
おかえりノ鞭とパピヨンマスクは買えた?


836 名前:耳はみ ◆HvR2OEzdA. 投稿日:2006/03/22(水) 13:00:38.76 M/UYSJSeO
>>814
うさ耳といぬ耳と猫耳を買いました。

愛してる、は逆告白の時に言われたなぁ


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