文系の科学

著者、発行者、価格などすべて不明  発見日:98年10月20日頃

発見場所:セブンイレブン箱崎一丁目店のコピー機

文系の科学

 最近ちょっとこだわっていることがある。それは世の中のさまざまな仕組みについて疑問を抱くことである。
 こう言ってもよくわからないだろう。つまり、この世の中にはあまりにもよくわからないものが多すぎるといいたいのだ。
 たとえば、電話。これは遠い昔にエジソンが発明したのにそれをベルさんという人が横取りしたものだ(とエジソンの伝記に書いてあったが真偽のほどは疑わしい)。私は最近これに疑問をもった。音は一秒間に340mしか進まないのに、どうして電話の声は何100km離れていても瞬時に届いてしまうのか。ほら、花火の音というのはどばーんと光が見えてから“どーん”という音がするまでいくらか間があるでしょう。あれと同じ現象がなぜ電話に起こらないのだろうか。たとえば家からそちらまでは15kmほどあるので、今この声が届くのには44秒ほどかかってもおかしくのではないのではないか、ととある理系の先輩に電話で聞いてみたところ、電話の中には音だけではなく電気も通っているのだ、ということであった。
 なるほど、と思わず感心してしまった。電気が音(声)を背負ってぴゅーんと飛んでいる様子ならイメージできないこともない。電気ならそれぐらいのことはやってくれそうだと思う。
 でも、それならば昨今若者の間ではやっているPHSなるものはどう説明したらよいのだろうか。あれはやっぱり声が宙を飛んでいるのだろうか。何も線がつながっていないのに声が通じるというのはどうも信用できない。私だってPHSを借りて使ったりしているけれど、信用できないものは信用できないのである。
 いろいろ考えているうちに、どこが頑張っているのか分からないものは根本的に信用しにくい、ということがわかってきた。
 たとえば飛行機。あんな巨大なものがどうして宙に浮くのか。飛行機に乗ったことはあるし離陸シーンだって何回も見たことがあるけど、何回見ても“ウソだろー”と思ってしまう。だいたい人間一人だってなかな


セブンイレブンでコピー機のところに置き忘れていたのを発見した。文が途中で切れているのは1枚しかなかったからである。おそらく2枚目に続いているのだろう。
 とりあえず一枚お持ち帰りして一通り読んで、あまりにも大爆笑ものだったので知り合い(太宰府の九大生)に見せたところ、感心されてしまった。世間の認識はそんなものなのかとあらためて驚いたものだった。ではどこがおかしいのか見ていきましょう。どこもかしこもおかしいという気もするが。


最近ちょっとこだわっていることがある。 それは世の中のさまざまな仕組みについて疑問を抱くことである。

 全く問題はない。むしろ科学としては当然の態度である。が、しかし。

つまり、この世の中にはあまりにもよくわからないものが多すぎるといいたいのだ。

 いきなりちがうだろ。きちんと自分で調べろや。これがこの著者に対する唯一にして最大の意見である。すこーし調べりゃわかることばっかりやんけ。

音は一秒間に340mしか進まないのに、どうして電話の声は何100km離れていても瞬時に届いてしまうのか。ほら、花火の音というのはどばーんと光が見えてから“どーん”という音がするまでいくらか間があるでしょう。あれと同じ現象がなぜ電話に起こらないのだろうか。

 電話の音は音ではなく電気信号だからである。音というのはようするに空気などの媒質の振動です。電話機はその空気の振動を感じ取って電気の振動に変えて電話線に流しているのです。だから電話は光速でつながります。ちなみに受話器の耳にあてるほうでは電気信号を空気の震えに変えて音を発生させております。というわけで、

電話の中には音だけではなく電気も通っているのだ

や、

電気が音(声)を背負ってぴゅーんと飛んでいる様子ならイメージできないこともない。

は、全然間違っていることになります。“音だけではなく”ではなく“音ではなく”が正しいし、“電気が音を背負って飛んでいく様子”なんてさっぱりイメージできん。この“理系の先輩”ってもうちょっと正しく説明してやれよ。さて次。

昨今若者の間ではやっているPHSなるものはどう説明したらよいのだろうか。あれはやっぱり声が宙を飛んでいるのだろうか。何も線がつながっていないのに声が通じるというのはどうも信用できない。私だってPHSを借りて使ったりしているけれど、信用できないものは信用できないのである。

 使ってるくせに信用できないという論法はおかしくないか?実際存在しているのだから信用しようがすまいが存在は否定できんぞ。だいたい信用うんぬんの問題ではなく著者の知識不足なだけである。もちろん空中を電波が飛んでいるのです・・・ってこいつはそんなことも知らんのか?電磁波が危険ではないのかどうのとか医療器具に誤動作を引き起こしやすいとかよく言われてるしもはやこの程度のことは常識だと思っていたのだが・・・ううむ。

いろいろ考えているうちに、どこが頑張っているのか分からないものは根本的に信用しにくい、ということがわかってきた。

何がどう分かってきたのかもはやさっぱり壊滅的に分からない。この原稿はワープロで書かれていたのだが、ワープロの中身がどうなってるかなどこの著者が知ってるとは思えないし、電磁波も知らないくらいなのにワープロのどこが頑張ってるのかなんて分かるはずもなかろう。それなのにワープロ使いますか?ねえ?
 しつこく言うが信用しにくい、ではなく著者の知識不足である。だいたいこの程度の知識でそういうことを言ってたら信用できるものなど一つもないのではないか?

たとえば飛行機。あんな巨大なものがどうして宙に浮くのか。飛行機に乗ったことはあるし離陸シーンだって何回も見たことがあるけど、何回見ても“ウソだろー”と思ってしまう。

まあ私だって飛行機が空を飛ぶのはすごいなーとは思う。思う、がしかし、それはきちんとした理論背景があって飛んでるのであって、そこには“どうして”などという疑問のはいる余地はない。少しは学べ。
 飛行機が飛ぶのは簡単に言うと翼が受ける揚力である。グライダーなり凧なりを飛ばしたことのある人はだいたい分かるだろう。この揚力という力、要するに翼の下部にかかる空気抵抗だが、速度の2乗に比例するため、時速数100キロともなるとかなりの力になり、飛行機など軽く持ち上げてしまうのです。

だいたい人間一人だってなかな

 残念ながらここで切れてしまっている。きっとこの後ものけぞるような大爆笑な意見が書かれていることだろう。見たかった。この後は“人間一人だってなかなか空を飛べない”とかそういう話になるのだろうが、人間が空を飛べないのはまず揚力を産みだしにくい形をしているからであり、また高速で動くことができないからである。100メートルを10秒で走ったところで空気抵抗は2.7キログラム。空を飛ぶには全然足りないうえに形が悪いので真正面から押されるだけである。だがしかし鳥人間コンテストを見よ。十分に翼があればその程度の速度でも飛べるのだ。
 結局、この論文?、どうするつもりだったのだろう。とても科学とは呼べないし、卒論には間違ってもならないだろうし、趣味でこんな程度の低いことをするとも思えない。わかんねえな。

 と、ゆーわけで、おわり。参考文献なし(笑)



戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送